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「助けて!」と言えない就職難民を救った“見えない力”

たわいのない会話が会社での「居場所」を作る

2014年1月28日(火)

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 先日、ちょっとばかり新鮮な言葉をインタビューで聞いたので、今回はそれを取り上げようと思う。

 テーマはなんだろう? コミットメント、モチベーション…、ううむ、どれもしっくりこない。 

 いずれにしても、もし、私がその会社のトップだったら、こんなことを言ってくれる社員がいたら最高にうれしい。だが、今の世の中では、“社畜”などと批判的にとらえられるに違いない。

 「私は会社のために、働きたいです。会社に恩返しをしたい」

 そう彼は言ったのである。

 この男性は40歳。大卒の求人倍率が1.08倍まで下がり、36万2200人の求職者に対し、求人数が39万700人という、極めて就職が厳しい時代の、いわゆる“ロスジェネ”世代だ。

 「長い間、世話になった会社ですから、最後のご奉公です」

 リタイアを間近に控えた人であれば、そんな風に考えることもあるだろう。だが、40歳、しかも契約社員で、彼は「会社のために働きたい」と言い切った。

 数年前、NHKの『クローズアップ現代』で「“助けて”と言えない~いま30代に何が」と題して、孤独死していく30代を特集していたことがあった。

 就職氷河期にフリーターという道を余儀なくされた人たちの多くが、「助けて」と言いたいのに言えないのだと。番組では、「助けて」と言えずに、結局、食事も取れずに餓死した男性を取り上げていた。

 いったん“正社員”というレールから外れてしまった人たちは、スタートラインに立つことすら許されない。生活保護を受けようと相談に行くと「まだ、若いんだから、もう少し頑張って仕事探してみなさいよ」と突き放される。「助けて」と、本当は言いたいのに、口にした途端、自分が自分じゃなくなりそうで怖くて言えない。

 このままでいいのか? いいわけないでしょ? そんな問いを世間に投げかけた番組だった。

 「ロストジェネレーション」と呼ばれる就職氷河期世代は、今では40代に突入している。普通であれば企業の中堅どころとして期待される働き盛りだ。

 しかしながら、キャリア人生にとって最も重要な時期である20代に、たまたま不運な時代と重なっただけで、“機会格差”社会を漂流する難民となった。世間から、「落ちこぼれ」「負け組」「弱虫」などと、自業自得と言わんばかりのレッテルを張られ、苦しんでいる。

コメント37件コメント/レビュー

「会社の役に立ちたい」「自分の成長に努力したい」と願う人は、仕事が生きがいになります。【レンガを積む職人】のように、「町を守るための仕事」と捉らえるか、「食うために」と思っての仕事か、同じ作業でもすべて本人の心根です。そこに気づくかどうかで他人がどう思おうと関係なく、自分自身の人生が変わるのではないでしょうか。(2014/01/30)

「河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学」のバックナンバー

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「「助けて!」と言えない就職難民を救った“見えない力”」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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「会社の役に立ちたい」「自分の成長に努力したい」と願う人は、仕事が生きがいになります。【レンガを積む職人】のように、「町を守るための仕事」と捉らえるか、「食うために」と思っての仕事か、同じ作業でもすべて本人の心根です。そこに気づくかどうかで他人がどう思おうと関係なく、自分自身の人生が変わるのではないでしょうか。(2014/01/30)

所属組織で区別するのは自分に自信がないからでしょう。虎の威を借りたい田舎者の行動です。同一職種同一賃金で当然です。問題は同一職種でも責任の所在により賃金が異なることを受け入れられない方々が存在すること。守られた環境しか知らないから正義を振りかざして奇妙な行動をとるのです。企業が正社員としないのは自身の責任と負担が増えるから。正社員とか非正規とかの区分は社会保険の負担区分でしかない。公務員型の制度を民間が用いるから民間の知恵で非正規職員が増える。アルバイトを含め公務員から民間まで統一された個人負担の社会保険に改正すべきなのです。労使折半の保険料などありえない!(2014/01/30)

昔の日本の会社は大企業でもこういう密なつきあいがあったのではないかと思いますが、その頃は逆にそれが面倒、はた迷惑といった評価をされていた様な気がします。でもそういったものを捨てた頃と、日本が元気を無くした頃は妙に一致している様にも感じますので、はた迷惑でもあった方が良かったのかも知れませんね。(2014/01/29)

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三品 和広 神戸大学教授