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“がん宣告”を受けた女性課長を脅す「上司の偏見」

がんにかかっても、働き方さえ工夫すれば共存できる

2014年3月4日(火)

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日本人の2人に1人はがんにかかる

 そんな中、先日、厚生労働省から、「全国で32万5千人の人たちが、がん治療を受けながら働いている」と発表があった。日本人の2人に1人ががんにかかるとされ、そのうちの半数近くは、現役で働いている世代だ。

 しかしながら、治療と仕事の両立は、極めて厳しい。4人に1人が、依願退職や解雇、自営業の廃業といったかたちで失職。周りの人たちの、がんに対する理解不足による“まなざし”に苦しみ、退職を余儀なくされる人が後を絶たないのである。

 「多くの方に事実を知っていただき、偏見がなくなればいいなと思います」――。

 前述の女性はそうこぼした。この一言は、彼女の心の悲鳴なんだと思う。

 そこで今回は、ガン宣告を受けた、女性とのやり取りを書きますので、どうか他人事とは思わず、一緒に考えていただければ幸いです。

「会社に言わなくても何とかなる」って思ってました

 まず、この女性の状況からお話しておきましょう。

 彼女は某システム関係の会社に勤めていて、3年前に課長になった。もともと女性の少ない会社だったこともあり、女性管理職は彼女も含め3人しかいない。従業員1000人以上いる会社で、わずか3人だ。

 ただ、30代の女性社員は増えているため、「今後は管理職になる女性も増えると思う」とのことだった。

 そんな女性管理職のパイオニア的存在でもある彼女が、想像もしていなかった出来事に遭遇してしまったのである。

 「検診で乳がんが見つかったんです。あまりに突然で、ちょっとびっくりしちゃったんですけど、早期発見ということもあり、最初は軽く考えていました。放射線治療も週に何回か『通院するだけ』というので、会社に言わなくとも、なんとかなるかなって思ったんです」

 「会社を休職して、治療に専念することはできないんですか?」

 私はつい、そんな質問をしてしまった。いかなる病気であっても、無用なストレスを抱えないように体調を整えたほうがいい。なので、できることなら仕事から離れ、治療に専念したほうがいいと思ったのである。

コメント46件コメント/レビュー

自営業で癌が見つかったらと想像すると、会社で白い目で見られようが休める方が幸せだと思う。(2014/03/10)

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「“がん宣告”を受けた女性課長を脅す「上司の偏見」」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

自営業で癌が見つかったらと想像すると、会社で白い目で見られようが休める方が幸せだと思う。(2014/03/10)

親戚が癌になった時は、あっという間に治療が終わり、元気にしています。癌の種類や進行状況にも寄ると思いますが、癌は治療が大変だと誤解されて外されたのだとしたら残念なことだと思います。しかし、ポストが開くのを虎視眈々と狙っている人が居れば、「20年以上走り続けてきて、たった数カ月、ゆっくり歩くことを認めてもらえなかった。」という事は病気等の理由に関係なく起こるように思います。(2014/03/06)

情けないですね。周囲の人々の対応や反応が。病気なんて癌だけでなく人が生きていくうちに必ず起きるものです。他人にもそして自分にも。そのような云わば普遍的な出来事さえも拒絶する組織があるのでしょうか? 会社という組織がそんなに特別な存在なのでしょうか? おかしくなってしまった日本の社会は。 誰もが家庭から会社に通い、家庭とは次元の異なる活動を会社で行い、そしてまた家庭に帰る。 この歴然とした現実の中で何が大切なのかその意味さえも解らない連中が会社を特別化していること自体が問題でしょう。 はやく日本人達は目覚めないと、一般のサラリーマン職業組織も、公務員組織も、学校も病院も何故存在しているのかさえも語れなくなってしまう。人間としての根源から積み重ねる社会価値観がコアに無くして 何のために生きようか! 男にも女性にも職場は共同して経済活動を逞しくしていく義務があるだけでむしろ共通して人生を刻んでいく場所であるものだとむしろ力を抜いて考えるべきでしょう。癌を患った人に、気を付けて、何をすればよい?と考える事さえできない人間の集まりなら、そんな組織こそ社会に存在する意味もない。非常に腹ただしい愚かな事ですね。(2014/03/05)

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