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アメリカ大学スポーツの終わりの始まりか?(上)

“アマチュアリズムの幻想”を粉砕した歴史的判断

2014年4月23日(水)

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 3月26日に全米労働関係委員会(NLRB)が下した判断が、アメリカの大学スポーツ界に大激震を走らせています(NLRBとは、全米労働関係法に基づき、団体交渉権、不当労働行為の禁止など主要な労働関係法を執行する連邦政府の独立行政機関)。

 「奨学金を得ている学生選手は、連邦法で労働者と認められる」

 青天の霹靂(へきれき)とは、まさにこういうことを言うのかもしれません。学生選手の労働者性が認められるとは、誰も予想しなかった展開でした。

 事の発端は、今年の1月。名門ノースウエスタン大学の現役フットボール部員たちが、学生アスリートによる労働組合設立に向けて動き出したのです。2月にはNLRBにより公聴会が開かれ、組合設立を熱望するフットボール部員と、反対するヘッドコーチがそれぞれの主張を展開しました。それを踏まえて、前述の前代未聞の裁定が下されたのです。

 学生スポーツがアメリカほど盛んでない日本の読者の皆さんに、この決定のインパクトの大きさがどれだけ伝わるか分かりません。誤解を恐れずに例えれば、日本のある高校野球部の現役部員が学生労働組合の設立を求めて立ち上がり、これに対して労働委員会が「野球特待生は労働者である」と認めたような感じでしょうか。

 この先には、当然、日本高野連に対する団体交渉が視野に入ってくるわけです。「試合開催によって手にした売り上げの一定比率を労働の対価として学生に支払え」「練習中に負った怪我に対して労災を認めろ」といった交渉です(あくまで例え話です)。

 今回のコラムでは、現役学生アスリートが労組設立に及んだ背景や、NLRBによる歴史的判断の内容、そのインパクトなどについて解説してみようと思います。

世界のメジャープロスポーツを凌駕する収益力

 まず、NLRBによる判断の詳細を解説する前に、背景をご説明しましょう。つまり、なぜ大学生アスリートが労働組合などを組織しようと思うに至ったのかです。

 それは、一言で言えばアメリカでは学生スポーツが巨額の富を生んでいるからです。大いに儲かっている“雇用主”に比べ、“労働者”に位置付けられる学生アスリートの待遇があまりにも悪いと学生が感じているのが根本的な原因です。

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「アメリカ大学スポーツの終わりの始まりか?(上)」の著者

鈴木 友也

鈴木 友也(すずき・ともや)

トランスインサイト代表

ニューヨークに拠点を置くスポーツマーケティング会社、「トランスインサイト」代表。一橋大学法学部卒、アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)出身。スポーツ経営学修士。中央大学非常勤講師

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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