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「高齢者になると消費意欲が減退する」のウソ

「機会費用」から見た消費のライフサイクル

2014年6月16日(月)

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 日本社会の高齢化は、今後加速することが見込まれている。直近の国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、日本の全人口に占める65歳以上人口の割合は、2014年現在の26%から2050年には38.8%まで上昇することが予想されている。国民の4割近くが、いわゆるお年寄りの社会だ。

 かくいう著者(30代)も2050年には、70歳になっているはずであり、若者から高齢者と呼ばれているだろう。エレベーターに10人乗り合わせば、そのうちの4人が高齢者という日本。自分と似たような高齢者が増えている社会は、今の社会とどのように違うのだろうか。また、高齢者たる自分自身は、現在同様に消費を楽しめているのだろうか。

高齢者が増えることを経済学ではどのように捉えているか

 経済学でも、高齢者の増加が、マクロ経済活動に与える影響について、様々な観点から議論されてきた。例えば、働き手が退職して労働市場から退出することにより、経済全体で生産活動に使用される労働投入量(労働者×労働時間)が少なくなるという議論がある。

高齢者を「需要サイド」から見てみると…

 物やサービスを生み出す力が減ると、マクロ経済全体での生産規模(つまりGDP=国内総生産)が縮小すると予想される。このほかの議論として、ライフ・サイクル仮説を強調するものもある。すなわち、高齢者が若年期に積み立てた資産を取り崩して消費していくと、経済全体で生産活動に使うことができる資本ストック(工場等の生産設備)は減少するというものだ。資本ストックの減少も、マクロ経済全体の生産規模の押し下げに寄与する。

 これらの議論は、物やサービスを作る力の供給が、高齢化に伴ってどのように変化するのかに着目している。こうした供給サイドからみた議論に対して、近年では、一消費者として高齢者を捉えなおした上で、高齢者がどのような消費支出を行うのかという需要サイドの観点からの議論も広がりつつある。

 とりわけ、高齢者が、加齢とともにどのような財を購入してどのような財を購入しなくなるのかといった、いわば財別でみた消費支出のライフ・サイクルに注目が集まっている。むろんお年寄りになれば、必然的に病院や介護施設に行く機会も増えるだろう。しかし、消費支出のライフ・サイクルについては、生物としての要因以外も影響を及ぼすことが知られている。

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「「高齢者になると消費意欲が減退する」のウソ」の著者

須藤 直

須藤 直(すどう・なお)

日銀金融機構局企画役

1977年生まれ。2000年、京都大学経済学部卒業、2002年、京都大学大学院経済学研究科修士課程修了、日本銀行入行。2009年米ボストン大学経済学博士(Ph.D.)。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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