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内閣改造「女性枠と待機枠」の不毛さと“正当な評価”

「そこに偏見はないか?」を問い続ける

2014年7月29日(火)

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 いったいどこまで、「……」なのだろう。

「《女性閣僚》改造の目玉 男性待機組50人「逆差別」の声も」――。

 これは、先週水曜日の夜、毎日新聞電子版で報じられた見出しだ。

 翌朝24日付の朝刊では、“改造の目玉”の真意が加筆され、 「内閣改造:女性閣僚、改造の目玉 集団的自衛権で内閣支持率下落 男性待機組50人、自民内に不満も」 となった。

 なるほど。「女性が輝ける社会」だのなんだのいうけれど、結局は、女性を“ショーケースの展示品”としか考えていないってわけだ。見出しを見るだけでも、十分すぎるくらい内容が伝わってくるのだが、それではあまりに失礼なので、紹介する(内容はどちらも同じ。以下、抜粋)

 安倍晋三首相が9月上旬にも検討している内閣改造で「女性枠」に注目が集まっている。首相は成長戦略の柱に女性活用を掲げており、集団的自衛権問題で下落した内閣支持率の回復に向け、女性閣僚を「改造の目玉に」との声がもっぱら。ただ、発足1年半を超えた第2次安倍政権で初の改造だけに「入閣待機組」の男性議員の期待も強く、党内に不満分子を残さない人事に苦心しそうだ。

<途中省略>

 女性の入閣候補で多く名前が挙がるのが小渕優子元少子化担当相。自民党額賀派で将来の総裁候補と嘱望される。首相に近い高市氏、知名度がある野田氏も入閣の見方がある。

 このほか党内では、小池百合子元防衛相、党の拉致問題対策本部長を務める山谷えり子参院政審会長、初当選時に「安倍チルドレン」と評された丸川珠代厚生労働部会長、橋本聖子元副外相、上川陽子副総務相らの名前も挙がる。「民間女性を起用すればインパクトがある」(政府関係者)との声もある。

 ただ、自民党は女性議員が少ない一方で、中堅の「入閣待機組」が約50人いるとされる。党幹部は「逆差別になりかねない」と男性議員の不満を代弁する。ある女性議員は「ポストに就いた女性への男性の嫉妬はすごい。女性側も負い目に感じてものが言いづらくなる。成長戦略で急に『女性だから』と持ち上げられるのにはうんざり」と漏らす。

女性を入閣させたら支持率がアップ?

支持率アップに“女性枠”?
「入閣待機組」が約50人?
でもって、「逆差別になりかねない」だって?

 “女性枠を改造の目玉に!”っいうのも、“逆差別だ!”と不満を漏らすのも、五十歩百歩。これっていったい何なんだ?

 本気で“女性”を登用したいのであれば、解散総選挙でもして、女性議員をとことん増やす努力をすればいい。なんせ、女性議員の少なさといったら半端ないのだ。

 衆議院の女性議員割合は、わずか8.1%(25年12月現在)。衆議院議員480人のうち、39人しかいない。

 これは世界平均の22%を大きく下回り、188カ国中158位(平成25年10月現在)。昨年行われた世界経済フォーラム(WEF)年次総会でも、世界136カ国中、日本は政治分野で118位と下位グループに位置することが分かった。WEFからは「日本の教育レベルは高いにもかかわらず、女性が十分活躍できていない」と指摘されている。

 だいたい女性に金のスカートをはかせてショーケースに飾れば、支持率がアップするなんて発想自体が、例のセクハラヤジとなんら変わらない。

 閣僚という極めて重要なポジションに、お飾りもいらなければ、待機している人たちもいらない。

 なめてる……。そんな言葉しか、思い浮かばないのである。

コメント25件コメント/レビュー

50代のおばさん管理職・既婚・子持ちです。「結婚してます。子どももいます」と言うと、相手がぎょっとするのがわかります。普通、私の世代で生き残っているのは未婚か子供なしか子どもがいても親か何かに育児を押し付けた人ですからね。気が付くと、死屍累々。そうそう、東大出の専業主婦というのも結構いるのですよ。かと言って、周囲の男性の能力が高いかというと「…」。そりゃ、日本もおちぶれるわけだ。(2014/07/30)

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「内閣改造「女性枠と待機枠」の不毛さと“正当な評価”」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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50代のおばさん管理職・既婚・子持ちです。「結婚してます。子どももいます」と言うと、相手がぎょっとするのがわかります。普通、私の世代で生き残っているのは未婚か子供なしか子どもがいても親か何かに育児を押し付けた人ですからね。気が付くと、死屍累々。そうそう、東大出の専業主婦というのも結構いるのですよ。かと言って、周囲の男性の能力が高いかというと「…」。そりゃ、日本もおちぶれるわけだ。(2014/07/30)

なぜ、“無意識の差別”なるものがあるのであろうか?本当に能力差がなければ差別などおこらないのではないだろうか?つまり、実際には能力差はあるのに言い出すと社会的に叩かれるから表向きはナイことになっている、ということではないであろうか?「自分が結婚しろ、子供を産め」とヤジを飛ばした議員さんも、私は正論を言ってると思う。(ただしヤジという形は褒められたものではない)少子化問題を議論するにあたり、適齢期なのに結婚もしてない、子供も持ってない人がいたのであれば、「まずは隗より始めろ」と言うのは一理あるのではないだろうか?いろいろな意見があってもいいと思う。『狼は生きろ、豚は死ね(c)白昼の死角』という考えを持っている人がいてもいいと思う。問題は、片方の意見を封殺して議論さえ許さない状況を作ってしまうことではないだろうか?(2014/07/30)

女性枠を作るか、つくらないかではなく、枠組みやパラダイムそのものを変えるか変えないか、ということなんだと思います。女性枠に反対している人は、女性枠だろうが何だろうが、変えることに対して抵抗しているのでしょう。革命と同じように、今のやり方でうまく行っていない、変えたいと思う人がある一定以上出ない限り、変えられないような気がします。そして、変革の時は近づきつつあるようにも思えます。(2014/07/30)

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三品 和広 神戸大学教授