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「高齢者と移民」が人手不足解消のカギ?

世界同時不況期の労働市場から見た日本の課題

2014年8月11日(月)

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 2008年にアメリカにおけるサブプライム問題の影響で、世界中に不況の波が広がったことは記憶に新しい。日本も例外ではなく、2009年の15歳以上人口1人当たり実質GDP(国内総生産)成長率はマイナス5.7%と近年まれにみる下落を記録した。

 本稿では、OECD(経済協力開発機構)のデータベースを使い、日本と他の先進国の世界同時不況期における労働市場関連のマクロ経済変数を比較する。そこからあぶり出された日本の労働市場の特徴を踏まえ、「人手不足」問題の今後を探ってみよう。

1人当たりGDP:日本はOECD平均より大きい下落幅

 図1は、2007年度を100としたときの15歳以上人口1人当たり実質GDP(以下1人当たりGDP)の推移を表している。

図1 15歳以上人口1人当たりGDP

 黒い太線はOECD加盟34カ国の平均、赤い線は日本、青い線は米国を示している。これによると、OECD平均は2007年から2009年にかけて4.9%下落し、そこから緩やかに回復に向かっている。日本は2007年から2009年にかけて6.5%減とOECD平均より下落幅が大きく、2011年には震災の影響で景気は一時停滞したが、2013年には2007年水準への回復を果たしている。

 米国は世界不況の震源地だったため、2008年こそOECD平均を下回っていたが、それ以降の推移はOECD平均に近く、2013年には2007年水準に回復した。

 また、黒い点線はOECD34カ国の1人当たりGDPにおける、95%信頼区間を示している。信頼区間とは統計用語で、観測されたデータサンプルを基に、真の平均値がどの範囲にあるかを確率的に表すものである。信頼区間から逸脱した観測値は、95%水準でOECD平均値からかい離していると解釈でき、図1に関して言えば、2009年において、日本の1人当たりGDPはOECD平均値を統計的に有意に下回るほど大きな下落だったといえる。

1人当たりGDPの分解:労働生産性ではなく労働投入量

 1人当たり実質GDP(Y/N)は次の式のように、経済全体の総労働時間(H×E)に対する総生産量(Y)を示す「労働生産性」(Y/HE)、就業者1人当たり平均労働時間(H、以下平均労働時間)、労働力人口(LF)に占める就業者(E)の割合を示す「就業率」(E/LF)、15歳以上人口(N)に占める労働力人口の割合を示す「労働参加率」(LF/N)に分解できる。

 Y/N=Y/(H×E)×H×E/LF×LF/N

コメント3件コメント/レビュー

高齢者の件は、年金支給開始の問題もあって、働ける人は働ける間は働く事が結果的に求められるので、本題に賛成である。しかし、外国人の問題は問題外。日本で労働力が足りないというのは間違いである。能力や仕事内容に対して高給を取り過ぎな人間が少なくなく、また、非効率で無駄な作業を行う会社のシステム(会議とか足の引っ張り合いに派閥、多重請負・中間業者の中抜き他山盛り)で、直接的に生産に対して間接の無駄が多い。そしてその無駄な作業を沢山しても。失業率がこんなもん。要は効率的に改善すると人が余る。そして、無駄を省いた分、直接の生産などの作業をする人間への賃金を上げれば改善する。足りないと言われる人材は、低賃金の奴隷と、本当に能力の在る経営者・管理職であって、結局の所、能力の無い今の経営者が求める自転車操業延命の為の麻薬。外国人の種々の問題を国や自治体、近隣住民に押し付け、美味い汁だけ吸う積もりなのだ。そして、連れて来られる外国人の事など考えていないのだ。(2014/08/11)

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「「高齢者と移民」が人手不足解消のカギ?」の著者

大津 敬介

大津 敬介(おおつ・けいすけ)

英ケント大学経済学部講師

2001年3月、慶應義塾大学大学院経済学研究科修士課程を修了。米カリフォルニア大学ロサンゼルス校経済学博士(Ph.D)。日本銀行金融研究所でエコノミストなどを経て2010年9月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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高齢者の件は、年金支給開始の問題もあって、働ける人は働ける間は働く事が結果的に求められるので、本題に賛成である。しかし、外国人の問題は問題外。日本で労働力が足りないというのは間違いである。能力や仕事内容に対して高給を取り過ぎな人間が少なくなく、また、非効率で無駄な作業を行う会社のシステム(会議とか足の引っ張り合いに派閥、多重請負・中間業者の中抜き他山盛り)で、直接的に生産に対して間接の無駄が多い。そしてその無駄な作業を沢山しても。失業率がこんなもん。要は効率的に改善すると人が余る。そして、無駄を省いた分、直接の生産などの作業をする人間への賃金を上げれば改善する。足りないと言われる人材は、低賃金の奴隷と、本当に能力の在る経営者・管理職であって、結局の所、能力の無い今の経営者が求める自転車操業延命の為の麻薬。外国人の種々の問題を国や自治体、近隣住民に押し付け、美味い汁だけ吸う積もりなのだ。そして、連れて来られる外国人の事など考えていないのだ。(2014/08/11)

本当に人手が足りなくてGDPが減少しているのでしょうか?労働参加率などから鑑みるに、条件が合わない(特にパート・アルバイトでは生計がたてられない)ため、労働市場からあぶれている方がどれだけいると思うのですか?また、完全雇用が達成できていない状態で高齢者や移民(ついでに女性)の活用を謳うのは筋違いというものです。まずは、労働市場からあぶれた方を戻すこと、若年者の教育と雇用を推進(35歳以下を対象にしても60万人以上の無業者がいる)すること、生活保護世帯の方々に働いてもらうこと、そのような対策を練ったうえで、そのうえでも労働力が不足するのであれば、女性、高齢者、移民の順で考えるべき話でしょう。需要と供給の関係でいえば、いまだに(労働力においても)供給が上回っている事実を無視して話を進めるのはいかがなものかと思いますよ。(2014/08/11)

何を所与のものとするのかであるとか、理想的な状態であるとか、そういう考え方の部分の違和感や嫌悪感(?)が、「参考にならなかった」への投票に出ているように思う。現実の経済の分析などはツマにはしてもメインにはしない、経済学者の価値観やものの考え方というものを語る特集やコラムを作られてはいかがだろうか。(2014/08/11)

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