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日立の研究チームがウエアラブルセンサーで明らかにした法則

ビッグデータ関連の必読書にもなり得る研究成果

2014年8月11日(月)

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 2年ほど前に、日立製作所の中央研究所で、お話を伺う機会を得た。緑に囲まれた研究施設の中で、いろいろな研究について説明していただいたのだが、その中で、「(当該チームの)メンバー全員が常時ウエアラブルのセンサーを身につけ、自分がどんな身体活動をしているか、さらには、誰と誰がどういう頻度で会い、どちらがどちらに話しているか、といったことまで、データ化して分析している」という話が印象に残ったのを覚えている。

 そのチームのリーダーである矢野和男氏が、ここまでの研究結果を分かりやすい形で、書物にされた。『データの見えざる手: ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則』(草思社)という一冊だ。

 これが、滅法面白い。説明を受けただけでは、こちらが理解できていなかったのだな、という反省も踏まえ、その面白さと指摘の重要性を、少しご紹介してみたい。

方程式化できる人間の活動量

 面白さの第一は、人間の身体行動と時間の使い方を、自然科学の流れの中に位置づけ、「方程式化」する。この壮大な知的営為への熱意がひしひしと伝わってくることだ。

 矢野氏のチームは、リストバンド型のウエアラブル機器を24時間装着し、ミリ秒単位で腕の3次元の動きを測定し、12人の被験者について、延べ9000時間のデータを蓄積・分析した。

 この腕の動きを、人間の活動の活発さのプロキシ―(代替指標)として考え分析していくと、驚くべきことに、「人間の活動の活発さが一日の中でどう分布しているか」は、「空気中の酸素の熱エネルギー分布」と同じ法則に従っていることが分かったという。言い換えると、人間の活動の活発さは、方程式化が可能だということだ。

 私自身は自然科学については素人同然なのだが、物体の運動のニュートン方程式、電磁気現象のマクスウエル方程式、量子現象のシュレディンガー方程式という「エネルギーなどの保存則」を示す諸方程式と同様に、人間の活動量も方程式として規定できるということ、そして、それが実際の活動量の測定から導き出されたということには、素直に感動した。

 このあたり、ご興味のある方、特に理系のバックグラウンドでビジネスに従事しておられる方には、ぜひお読みいただきたいところだ。

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「日立の研究チームがウエアラブルセンサーで明らかにした法則」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCGシニア・パートナー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経て現在に至る。事業戦略、グループ経営、M&Aなどの戦略策定・実行支援、経営人材育成、組織能力向上などのプロジェクトを手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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