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「夢は正社員!」と宣う“上から目線エリート”の権力の乱用

トップの熱い思いが“非正規格差”の壁を崩す

2014年12月16日(火)

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 気が付けば、あっという間にクリスマス。ああ、早い。ホントにアッという間だ。

 5歳の子どもには、1年は人生の5分の1。50歳の大人には、10年が人生の5分の1。5歳の子どもの1日が、50歳には10日となる。

 ジャネーの法則――。

 「時間の心理的長さは、年齢に反比例するため、生きてきた年数によって、主観的に記憶される時間の長さが変わる」と19世紀のフランスの哲学者・ポール・ジャネが説いたとおり、明らかに年々1年が短くなった。

 そんなわけで、今年もアッという間に、最後のコラムとなりました。

 「コラ! まだ、来週があるだろう?」

 はい、すみません。来週火曜日が祝日となりますゆえ、一足早く、店じまいさせていだだきます!

非正規と正社員の間に立ちはだかる厚い“壁”

 で、毎年最後のコラムは、1年を振り返りながら「何を書こうかなぁ?」と考えるのだが、今年ほど、さまざまな“壁”を考えさせられた1年はなかった。特に、非正規と正社員との間にそびえ立つ壁の構造は、より複雑になったと感じている。

 フィールドインタビューで非正規社員の方たちから、社会や組織の“壁”を聞かされる度に、私の頭の中は複雑な「????」マークで埋め尽くされた。

 ところが、正社員の“地位”を手にしている人たちは、素知らぬ顔。数年前までは、「どうにかしなきゃ」と言っていた人たちが、興味すら持たなくなった。“敗者”である非正規社員との関わりを避け、要塞化した別社会で息を潜める。

 完全なる離脱。そうなのだ。今年ほど、人間が好む、優位性のいや~な側面ばかりが目立つ年はなかったのである。

 挙げ句の果てに、「夢は正社員になること!」なんてCMを、どこぞかの政党が打ち出す始末だ。正社員化を進めることは、悪いことじゃない。だが、問題の根っこにあるのは、雇用形態じゃなく“相対的格差”。賃金格差であり、機会格差だ。マニュフェストには、「同一労働同一賃金推進法を制定します。正規・非正規を問わず、すべての労働者の均等・均衡処遇、能力開発の機会を確保します」とうたっているのだから、「同一労働・同一賃金」をとことん押し出せばよろし。

 これじゃ、「賃金はあがりました!」「雇用は増えました!」と、非正規雇用には目もくれず豪語しているのと大して変わらない。優位な立場の人が作ったCM。上から目線。あまり使いたくない言葉だが、やはり上から目線としか言いようがない。

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「河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学」のバックナンバー

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「「夢は正社員!」と宣う“上から目線エリート”の権力の乱用」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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