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「正社員なくせ!」発言と“アリの一穴”で壊される大切なモノ

労働時間規制の法改正の行方をもっと注視しよう

2015年1月20日(火)

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 ハ・タ・チー。そうハタチ。同級生の子どもたちが、な、なんとハタチになっていた。

「長女が成人式を迎えました!」と、父親たちは娘の振り袖姿に、鼻の下と目じりをギヨォ~ンと伸ばし、
「長男が成人式を迎えました!」と、母親たちは見上げるほどデカくなった息子に、胸を張り……。

 そんな子育ての20年間を感慨深く振り返る同級生たちを見ながら、「私は20年前ナニをやっていたのか?」と反省の気持ちから20年前の出来事をググったところ、興味深いあるストレス研究調査を発見した。

 その調査は、「20年前の“新しい働き方”」にスポットを当てたもので、実に示唆に富んだ内容だった。

「20年前の新しい働き方って、フリーターか?」
「ブ~ッ」
「んじゃ、契約社員?」
「ブ~ッ」
「だったら外資系の社員?」
「ブ~ッ」
「ブーブー言ってないで、とっとと教えろ!」

 はい。すんません。正解は、24時間365日営業「年中無休」という新しい労働環境で働く、コンビ二の店長さん。

 “コンビニ・シンドローム”――。

 これは夫が脱サラし、コンビニエンス・ストアに加盟したものの、思ったほど売り上げは増えず、利益をねん出するためにアルバイトを減らし、早朝から深夜まで夫婦で働き詰めになる働き方のこと。今から20年前に問題視され、労働省(現厚生労働省)の要望のもと日本労働研究機構が調査を実施したのだ。

 というわけで、今回は20年前のこの調査を紹介しようと思う。

 なぜって? そりゃ、この20年前の“新しい働き方”で明らかになった問題が、まさしく働き方が変わろうとしている今、とても大事な情報だと考えたからに他ならない。

 なんせ、
「これでどうだ?」「いや、ダメだ!」、
「だったらこれは?」「いや、それじゃまだダメだ!」
と、出したり、押し返されたりを繰り返していた“アノ”労働基準法の法案改正が遂に出されるわけで。

 おまけに、1月8日に、
「残業代ゼロ制度、年収1075万円以上で調整 政府案」との見出しで、朝日新聞が報じてから、わずか3日後の11日には、

「裁量労働、一部営業職も 厚労省審、残業代ゼロ拡大検討」(朝日新聞)と対象が拡大され、

 その4日後の16日には、
「労働時間規制の除外 IT技術者も対象」(日経新聞)と、あっという間に対象が広がっている。

コメント21件コメント/レビュー

コメントが荒れることを内心期待して敢えてすぐ読まなかったのですが、意外と皆様冷静ですね。●「会社にいる時間と成果は比例しない」のは事実です。一方で、成果の有無に関わらず、憲法で認められた他人の自由を拘束しているのもまた会社であり、その損害賠償として給料という制度があるのです。スーパーのレジ打ちで採用されて、客が来なければ立っているだけでレジ打ちという成果はありませんが、給料の支払い義務が生じるのはそういう理由です。●どうしても「成果」にこだわりたいのなら、個々に請負あるいは委任契約を結ぶべきです。ただし、そうすれば当然に相手方の直接経費に加え、相手方利益の源泉たる一般管理費も加算して支払うことになります。●弁護士が敗訴しても報酬を請求できるのは委任契約だからです。弁護士を依頼する人が求める「成果」は勝訴であって、敗訴ではないにも関わらずです。人にものを頼めば、成果の有無にかかわらずコストを請求されるのは当然なのです。●件のパソナ役員に向かって、誰かが何かを依頼すれば、当然にこのような反応をして相手に対応するはずですが、なまじ雇用・被雇用関係にいたった瞬間、自分では当たり前と考えることが欠落するものです。●たとえ派遣であっても、労働者本人の手取りは最低賃金に毛が生えた程度であっても、依頼先が「企業」である以上利益が加算されており、依頼元は時給換算で2千円前後を支払っている例が多々あります。結局のところ、雇用側は「給料」の方が低コストで済みます。なので、残業代を払わない手段を画策しているのです。(2015/02/04)

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「「正社員なくせ!」発言と“アリの一穴”で壊される大切なモノ」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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コメントが荒れることを内心期待して敢えてすぐ読まなかったのですが、意外と皆様冷静ですね。●「会社にいる時間と成果は比例しない」のは事実です。一方で、成果の有無に関わらず、憲法で認められた他人の自由を拘束しているのもまた会社であり、その損害賠償として給料という制度があるのです。スーパーのレジ打ちで採用されて、客が来なければ立っているだけでレジ打ちという成果はありませんが、給料の支払い義務が生じるのはそういう理由です。●どうしても「成果」にこだわりたいのなら、個々に請負あるいは委任契約を結ぶべきです。ただし、そうすれば当然に相手方の直接経費に加え、相手方利益の源泉たる一般管理費も加算して支払うことになります。●弁護士が敗訴しても報酬を請求できるのは委任契約だからです。弁護士を依頼する人が求める「成果」は勝訴であって、敗訴ではないにも関わらずです。人にものを頼めば、成果の有無にかかわらずコストを請求されるのは当然なのです。●件のパソナ役員に向かって、誰かが何かを依頼すれば、当然にこのような反応をして相手に対応するはずですが、なまじ雇用・被雇用関係にいたった瞬間、自分では当たり前と考えることが欠落するものです。●たとえ派遣であっても、労働者本人の手取りは最低賃金に毛が生えた程度であっても、依頼先が「企業」である以上利益が加算されており、依頼元は時給換算で2千円前後を支払っている例が多々あります。結局のところ、雇用側は「給料」の方が低コストで済みます。なので、残業代を払わない手段を画策しているのです。(2015/02/04)

雇用問題労働問題を議論するとき、そもそも企業は何のために存在するのか?という答えを聞けばその人の目指していることが理解できる。企業利益の最大化であれば人件費抑制の方向だろうし、雇用することによる地域経済の活性化や社員の幸せのためと答えるなら企業が存続を前提とした労働者利益の最大化となる。労働改革や規制緩和論者の多くが前者であることが多く、労働者利益は企業利益の最大化を成し遂げるための宣伝でしかないことが問題だと思う。労働者は宣伝に騙されることなく、本質を見抜く目を持たないと労働環境は悪化するばかりだ。(2015/01/21)

企業活動を含むあらゆる集団行動には、構成員の創造性や自発性が求められていて、決して出来上がったマニュアルの反復だけでは長期の成果継続は望めない。 優秀な経営者が居ない企業や組織が本質的な知恵を絞らず、実行要員の待遇引下げで一時しのぎにに固執しても、みっともないだけで決して組織や個人の向上改善には結びつかない。 このまま行くと、国力低下の加速以外あり得ない。(2015/01/21)

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