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「キミのせいで私が無能?」 思考を放棄する日本社会の罪と罰

新卒一括採用の功罪を問う

2015年5月19日(火)

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 「ウチは内定出した学生の親に、積極的にコンタクトを取ります。内定辞退者を減らすのに、親責めは案外効果的なんです。とんだ茶番だと思いますけど……母数を確保しないことには、ね。まぁ、そういうことです……」

 文部科学省が「オワハラ」の実態調査に乗り出すことが明らかになり、某大手企業の人事部長さんに意見を求めたところ、彼は奥歯にモノが挟まったようなもの言いでこう答えた。

 「でも……そういうネーミング付けられて、社会問題化されるだけうらやましい。人事部って文句しか言われないセツナイ部署なんです。『なんであんなの採ったんだ!』と嫌味を言われるのは日常茶飯事だし、業績が悪くなればリストラを散々やらされる。離職率を下げろ! 休職者を減らせ! ってまるで他人事のように言われますしね。挙げ句の果てに、無能扱いですから。嗚呼、……人事部って、ホント、何なんですかね?」

 ふむ。ホント何なんでしょう……セツナイ……ですね。って、人事部長の憂鬱が今回のテーマではありません。かといって、オワハラに論考を深めようってわけでもない。

 「就活と思考放棄」について、あれこれ考えてみようと思う。

 “シューカツの変”についてはこれまで結構な頻度で訴えてきたので、もう書くことはないはずだった。だが、前述の男性の話を聞いていて、新卒一括採用の問題って、日本社会に蔓延する“思考する能力の放棄”そのものと感じたので、「考える」ってことについて考えてみる(なんだかややこしくてすみません)。

 そもそも人生に極めて強い影響を及ぼす、初めての仕事を探すという行為を、就活と呼び、オワハラ、モラハラ、パワハラ、セクハラ、マタハラ、etc etc……と何でもかんでも、ハラをつけるのも思考の放棄そのもの。機会の平等ととりあえずエントリーの混同、大学のハローワーク化、“就活エリート”の登場、就活自殺などなど――。 ホレ、考える力だ! ソレ、考えて行動せよ! と言っている割には、新卒一括採用ほど、思考を放棄したシステムはない。

 というわけで、本件の私の結論は、「“未職一括採用”に変えよ!」、である。詳細は後で書くので、「オワハラ」の説明からスタートします。

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「「キミのせいで私が無能?」 思考を放棄する日本社会の罪と罰」の著者

河合 薫

河合 薫(かわい・かおる)

健康社会学者(Ph.D.)

東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。産業ストレスやポジティブ心理学など、健康生成論の視点から調査研究を進めている。働く人々のインタビューをフィールドワークとし、その数は600人に迫る。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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