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米金利上げ、5%でいったん打ち止めの公算大

  • 矢野 和彦

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2006年4月28日(金)

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 2004年6月以降、2年近くに及んだ利上げ局面にいつ終止符が打たれることになるのか、FRB(米連邦準備理事会)の政策運営に関する市場予想はこのところ大きく揺れ動いている。

 3月27~28日の2日間にわたって開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)の声明文では、今後の政策運営判断に関して「さらなる利上げが必要になるかもしれない」と、前回1月会合の声明文で使われた表現がそのままの形で踏襲された。これを受けた市場では、次回5月会合での追加利上げはもちろんのこと、6月以降の利上げ継続の可能性についても織り込みが進んでいた。

6割から3割に急降下し、5割に

 ところが、4月18日に公表された3月FOMCの議事録では、FOMCメンバーのほとんどが利上げ局面の終了は間近だという認識を抱いており、利上げが行き過ぎとなってしまうリスクを懸念するメンバーも、複数いたことが明らかになった。このため、金利先物市場で確認される6月利上げに対する市場の織り込み度合いは、一時6割程度にまで高まっていたものが、議事録公表後には3割程度へと急低下をみせることになった。

 しかしその後は、強めの経済指標の公表が続いたことを受けて再び5割近くまで織り込みが進み、6月利上げについての市場予想は現状では、いわば「五分五分」の状態となっている。

 バーナンキ議長はじめFOMCメンバーはここ数カ月、利上げ打ち止め時期については連銀内でも何らの与件があるわけではなく、「今後の政策運営はあくまで指標次第だ」と強調してきた。そしてこうした認識はある程度、市場にも浸透していた。この点から言えば、現時点での6月利上げの可能性を五分五分と見る市場予想は妥当なものだと言えるだろう。次回5月10日のFOMCでの利上げはほぼ間違いないとしても、6月の28~29日に行われるFOMCまでにはまだ2カ月の時間があり、その間に数多くの新たな指標が公表されることになるためだ。

5月に5%に引き上げ、6月は据え置きの公算

 それでもあえて筆者の予想を提示すると、5月に5%まで引き上げたところで利上げはいったん打ち止めとなり、6月は据え置きとなる公算が大きいと考えている。

 そのように考える根拠は大きく3つある。第1に、理論モデルを使った試算によると、政策金利は既に景気に対して中立的な(刺激も抑制もしない)水準への回帰を終え、足下ではやや引き締め的な領域へと踏み込んできていると見られることだ。第2に、そうした中で、今後複数回にわたって利上げを続けるためのハードルはかなり高まってきていると考えられることだ。そして第3に、ベン・バーナンキFRB議長がかつてFOMC理事時代に示した利上げ打ち止め時期の条件が、整いつつあると見られることだ。

中立値は4.5%程度と現レートより0.25%低い

 第1の理由について説明すると、政策金利の中立水準を求めるツールの1つである理論モデル(フォワードルッキング型テイラールール)を使用して試算すると、足下における政策金利(FFレート)の中立水準は4.5%程度との結果が得られる(図)。これは1月のFOMCにおける利上げ後の水準に等しいレベルであり、実際、この頃からFOMCメンバーなどの発言でも、「政策金利がおおむね中立水準に近づいてきた」という認識が示されることが多くなってきた。現在のFFレートの4.75%は、理論モデルから得られる中立水準を上回り、引き締め的な水準に踏み込みつつある。

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