• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

米住宅ブームは軟着陸できる

  • 矢野 和彦

バックナンバー

2006年5月19日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 バブル懸念がささやかれて久しい米国の住宅市場だが、最近ではスローダウンの動きが随所で確認されるようになり、ブームの過熱が危惧されていた1年前と比べ状況は様変わりしつつあるようだ。

急速に高まる在庫率、3月時点で5.5カ月

 住宅販売は新築・中古ともに昨年夏場をピークに減少基調に入り、それに歩調を合わせて、このところ住宅の在庫率(市場に滞留する売り出し中の物件数が、その月に売却された物件数の何カ月分に相当するかを示す)が急速に高まっている。

 新築住宅の在庫率は今年3月時点で5.5カ月と1年前の4.2カ月から大きく上昇し、1996年10月以来の高さとなった。また、需給環境の軟化を反映して住宅価格もピークアウトの様相を強めつつある。中古住宅の販売価格中央値は昨年8月をピークに下落基調にあり、前年比で見た上昇テンポは昨年10月の16.9%から今年3月には7.8%へと半減した。

 さらに、こうした住宅を取り巻く市場環境の変化を受けて、長らくブームを謳歌してきた住宅業界の景況感も冷え込み始めている。ホームビルダー協会が毎月公表する景況判断指数は昨年秋頃から急速に軟化を始め、直近5月時点では48と、2001年11月以来初めて好不調の境目となる50を下回った。

 住宅市場が今年減速局面に入るであろうこと自体は、これまで多くのエコノミストが予想してきたことであり、恐らく今後も着工件数や販売件数、販売価格など様々な面に減速感が広がりを見せることになるだろう。

調整起きるも、深刻な不況にはならず

 問題は、こうした住宅市場の動きが、ここ数年過熱を続けてきたブームからの適度なスローダウン、すなわちソフトランディングに収まるのか、それとも今後深刻な調整局面へと転じることで、ハードランディングにつながってしまうのかということだ。

 結論から言えば、恐らく調整はソフトランディングの域にとどまり、米国が1980年代末から90年代初頭に経験した、前回の深刻な住宅不況、不動産不況のような局面に陥る可能性は小さいだろう。

東西両岸州が住宅市場に与える影響力は大きい

 ただし、そう考える理由は、必ずしもよく言われるような「現在の住宅ブームが、米国全土に広がったいわゆる“全米バブル”ではなく、限られたいくつかの地域における“フロス(泡立ち)”にとどまっているから」というものではない。

 というのも、たとえそれが“フロス”であったとしても、これまでブームの過熱がとりわけ顕著だった東西両岸の諸州が、米国全体の住宅市場や経済全般に対して持つ重みは決して小さなものではないからだ。

 例えば、住宅ブームの代表とも言えるカリフォルニア州の住宅ストックは全米住宅ストックの1割を占めており、同州の州内総生産が全米のGDP(国内総生産)に占めるシェアは13%に上る。さらに、対象を過去数年極めて高い住宅価格の上昇を見せてきたアリゾナ、カリフォルニア、ニュージャージー、ネバダ、ハワイ、バージニア、フロリダ、メリーランド、ロードアイランド、ワシントンDCに広げると、これら地域だけで米国全体の住宅ストックの28%、GDPの31%を占めている。

コメント0

「Money Globe- from NY(安井 明彦)」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

人は何か自信を持って誇れるものを持っているはずです。

為末 大 元プロ陸上選手