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ゲイツやバフェットが愛読する『富の福音』

  • ロバート・シラー

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2006年8月2日(水)

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 全米、恐らく世界でもナンバー1の富豪であるビル・ゲイツとナンバー2のウォーレン・バフェットは、鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの有名なエッセイ『富の福音(The Gospel of Wealth)』(1889年)の愛読者だとよく言われる。

 米国の古典に数えられるこの論文でカーネギーは、莫大な富は慈善事業への寄付や人文科学への援助という形で有意義に使われると主張して、資本主義によって生じる富の集中を倫理的に正当化している。つまり、カーネギーの考えでは、莫大な個人資産は偉大な文明を育むのだ。

相続税が大きなインセンティブに

 『富の福音』は、ビジネスの競争が「適者生存」に終わるという前提に基づいている。適者とは、「大企業を運営していく優れた才能」に最も恵まれている人のことだ。ビジネスで成功し莫大な資産を手に入れる人は、世の中の真の動きを的確に見極め、資産をどこに振り向ければ良いかをうまく判断する才能があると、カーネギーは論じている。つまり、成功者は能力がまだ残っているうちにビジネス界から引退し、資産を慈善事業に使うことに残りの人生を費やすべきだというのだ。

 カーネギーはまた、相続税があることで、「富豪は自分の資産を自分が生きている間に処理しようとする」と言う。富豪に、生存中に資産を立派な目的に使わせるよう仕向けることは、その資産の処理を(恐らくは優れた才能に恵まれていない)子供たちに任せるよりも、はるかに良いことなのだ。

 ゲイツは6月、カーネギーの提言通りの行動を取ると発表した。2年後にビジネスの第一線を退き、妻と共同で設立したビル&メリンダ・ゲイツ財団の仕事に従事する。65歳で引退したカーネギーよりも若くして、ゲイツはその莫大な資産を慈善事業に使うことに人生を捧げる。

本来相容れない実業と慈善事業

 一方、バフェットは現在76歳で、慈善事業の財団運営に才能を生かすチャンスを逃してしまった。だが、約310億ドルという資産の大部分をゲイツ財団に委ねることにした。次善の策を取ったのである。

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