• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

為替相場、金利差の役割を再検証

米利上げ休止で為替市場はどう動く

  • 本多 秀俊

バックナンバー

2006年8月23日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 異なる国の通貨の相対的な力関係を探る外国為替市場では、2国間の金利差は非常に重要な要因ではあるが、必ずしも決定的な要因ではない。現在、外国為替市場では、8月FOMC(米連邦公開市場委員会)の利上げ見送りを受け、ドル の先安感が醸成されている。これを機に、金利差が近年の外国為替市場で果たしてきた役割について検証し、そのうえで将来の展開を占ってみたい。

 下の図はドル短期金利(3カ月物)とユーロ短期金利(同)の差、そしてユーロの対ドルの値動きである。これを見ると、2005年のドル上昇が、金利の影響を大きく受けていた事実が確認できる。2004年末に、ドルとユーロの金利は逆転して以降、金利差の拡大が進むのと並行して、ドルは対ユーロでの水準を切り上げていった。しかし、2006年4月以降、金利差が拡大基調を維持する一方でドルは大きく水準を切り下げ、その後も対ユーロで低位安定という推移をたどっている。

   

金利差の将来的な見通しと為替相場

 金利「差」という以上、金利の相対的な位置関係が重要なのは言うまでもないが、ここでは、さらに、金利差の将来的な見通しという視点に立ってもう一歩踏み込んだ分析をしてみたい。図2は、ドル短期金利とユーロ短期金利の差から、さらに、ドルFRA(Forward Rate Agreement)とユーロFRAの差を引いたものを示したものだ。FRAとは、将来の特定時点での金利を予想する金融商品で、現在から6カ月後時点の3カ月物短期金利を、市場がどう見込んでいるかを表す水準となる。

 例えば現時点でドルFRAが5.35%なら、市場は来年2月の時点でドルの3カ月物短期金利を5.35%になると見込んでいることになる。こうすることで、単純に現時点での金利差が為替相場に及ぼす影響でなく、「将来的に金利差がどう変化していくのか」という市場の「思惑」が為替相場に及ぼす影響を測ることができる。図2では市場の思惑が浸透、為替水準に反映するまでの時差を勘案して、金利差や縮小の見通しを15週間先行させている。    

 これを見ると、2004年後半のドル安が、2004年6月末の米金融引き締めのサイクル突入直後に膨らみ過ぎた米追加利上げ期待がしぼんでいく過程を反映して進んだことが分かる。さらに2005年後半以降、実際の短期金利差は引き続き拡大基調にありながら、将来の金利差に対する市場の思惑は、徐々にその拡大ペースが減速し、さらには縮小に転じる可能性を見込んできたことも分かる。

たかが金利差、されど金利差

 こうしたデータから分かるのは、金利差が外国為替市場に及ぼしてきた影響の大きさである。だが、冒頭で述べたように、外国為替市場における材料は金利差だけではない。今年4月以降のドル売り要因となった、先進7カ国(G7)による「不均衡是正」宣言は、過去には米国の「双子の赤字」や「経常赤字」という表現で大きく取り上げられてきたドル売り要因で、現在に至るまで少なくとも過去10年以上にわたり常に存在し続けてきたドル売りの材料だ。

コメント0

「Money Globe ― from London(本多 秀俊)」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

短期保有者のいいようにさせたら、中長期で保有したいと考えている株主はどうなるのか。

貝沼 由久 ミネベアミツミ社長