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米住宅ブーム減速の中にも光明

事業不動産が活況を呈す

  • 勝藤 史郎

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2006年9月1日(金)

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 住宅市場の減速が進む中でも、米国の事業不動産市場はむしろ活況である。家賃上昇、事業用建築の伸びが加速している。少なくとも年内は事業不動産の活況は続き、住宅に代わって建設市場を底支えすることになりそうだ。

 米国のいわゆる住宅ブームの減速は明瞭になってきた。住宅販売価格は、一時、前年比十数%の上昇を示していたが、2006年7月にはほぼ前年比0%のレベルまで価格上昇率が急減速している。日本の土地バブル崩壊時の感覚からは、前年比ゼロまで急減速といってもピンとこないかもしれないが、米国では過去に全米ベースで住宅価格が下落したことは皆無に近い。

 筆者の試算では、新築・中古住宅の月次販売価格が前年を下回ったのは1983年以降、過去約23年間で8カ月だけである。こうした、米国ではまれな住宅価格の減速に伴い、住宅建設も減速している。

 GDP(国内総生産)統計(8月30日公表改定値)によれば、2006年第2四半期の実質住宅投資は前期比年率9.8%減、また7月の年次改定により、2006年第1四半期まで成長を続けていたとされていた住宅投資は、既に2005年第4四半期からマイナス成長になっていたことになった。

居住用住宅の4割だが、ここ最近は2ケタ増で伸びる

 これに代わり、活況を呈しているのが事業用不動産建設である。事業用不動産建設(民間構造物投資)は、住宅投資に比べてその規模は約4割に過ぎないが、実質GDPベースでの事業用不動産建設は2005年第4四半期に12.0%増、その後の四半期ベースの伸び率は8.7%増、22.2%増とほぼ2ケタの伸びを続けており、2006年第2四半期には実質GDP成長率を約0.60%押し上げた。

 減速した住宅投資が同じ期に実質GDPを約0.63%押し下げた分を、事業用不動産建設がカバーした形だ。別の統計(非住宅建設支出)で事業用不動産建設の増加の内訳を見ると、宿泊施設(ホテル等)が2006年1~6月期に前年同期比39.1%増と急増しているのを筆頭に、商業施設(同12.7%増)、オフィス(同8.6%)、製造業(同24.0%)と各分野がおしなべて高い伸びを示している。

 こうした活況の背景の第1は、企業の設備投資意欲が引き続き高水準にあることである。2006年の第1四半期は民間設備投資が2ケタの成長を見せたが、その後も設備投資環境は良好である。

 鉱工業生産の設備稼働率は上昇しており、特にエネルギー・原材料市場の需給逼迫を受けて鉱業関連や、産業機械生産の設備稼働率が上昇しており、設備の拡大が急務になっている。

米大手企業のCEOは、向こう半年の「資本支出は増加する」と

 大手企業のCEO(最高経営責任者)160人で構成する団体ビジネスラウンドテーブルが四半期ごとに実施するCEO宛調査(2006年6月分)によると、今後6カ月の資本支出の見通しに関して、「資本支出を増加する」との回答が48%、「減少する」との回答が3%で、「増加」が「減少」を45%上回る状況が2四半期続いている。経済全体が減速に向かうという見通しの中で、これはかなり強気な設備投資意欲と言える。好調な企業収益で、企業設備投資額はキャッシュフローの範囲内に収まっている。

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