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投資家心理に見る住宅投資の底堅さ

  • ロバート・シラー

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2006年10月4日(水)

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 1990年代後半から、世界各地で住宅ブームが続いている。昨年、拙著『Irrational Exuberance(邦題:根拠なき熱狂)』第2版で論じた通り、住宅ブームの根底にあるのは、ごく普通の住宅の買い手が投機的な投資に手を染めたことにある。

 彼らの行動は「資本主義は圧倒的な勝利を収めた」「我々は皆、自立するために財産を所有すべきだ」という考えが世界的に蔓延し、そして扇動されたゆえのものだ。「手遅れになる前にブームに乗らなければならない」という恐怖心が、価格上昇のペースを速めている。

 こうした心理はインドや中国の市場で、顕著に表れている。両国では、国民の所得急増と新興富裕層の誕生が、土地や不動産、建築資材の価格に上昇圧力をかけていると見られている。中国とインドの主要都市では、不動産ブームが何年も続く。中国では、上海の不動産相場は下がるなど若干減速の兆しが見られるものの、不動産相場は大半の地域で依然堅調な伸びを示している。

先物では6~8%の下落

 しかし、相場の上昇が永遠でないように、不動産ブームも長くは続かない。既に経済のハードランディングの兆候が表れている。ここ数カ月、米国の新聞や雑誌は一斉に、10年間続いた住宅ブームがついに終焉を迎え、バブルが弾けつつあるのかもしれないと報じている。市場心理は突然変化し、米国の住宅価格急落の懸念が広がった。

 シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)に最近上場された一戸建て住宅価格の先物指数から判断すると、来年8月までに取引対象となっている全米10都市すべてで住宅価格が6~8%下落すると予測される。

 資本主義の砦である米国で住宅価格が暴落すれば、「他国でも信頼が揺らぎ、住宅ブームが終わる」のか。仮にそうだとしたら、「世界規模の景気後退がその後やってくる」のだろうか。

 このシナリオの可能性は確かに存在するが、疑う理由もある。住宅ブームの根源にある、資本主義と将来の経済成長への信頼が揺るぎないものであるかが重要なポイントだ。

調査では「住宅価格の長期的期待値は変化なし」

 例えば、米国の住宅価格の下落傾向は、長期にわたる経済への信頼に変化があったことを反映しているわけではない。今年5月と6月に、エール大学ビジネススクールの賛助を得て、カール・ケース教授と共同で行った調査では、米国の住宅価格は、短期的には急落が予測されているものの長期的な期待値にはほとんど変化がない、ことが分かった。多くの人は、依然として住宅は優れた長期投資だ、と信じている。

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