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米企業、減産局面入りか

  • 矢野 和彦

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2006年10月27日(金)

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 好調な企業決算や原油価格の下落などを好感してダウ平均株価が1万2000ドルを上回り史上最高値の更新を続けるなど、企業セクターに対する市場の見方はかなり強気である。だが、これから来春に向けて企業活動の勢い自体は、徐々に弱含む局面に向かいそうだ。

 もっとも、そうした動きが景気の軟着陸シナリオを脅かすほどの深刻なものになる可能性は小さく、「軽微かつ短期」の調整となる公算が大きい。日本でも2004年後半から2005年春先にかけて、デジタル家電向けの在庫が積み上がり、景気の踊り場を迎えた局面があったが、それと同じような現象が米国でも起きる可能性がある。

頭打ち感が見え始めた生産活動

 10月17日に公表された9月の鉱工業生産指数は前月から0.6%減少し、生産活動の拡大基調には足元でやや頭打ち感が見え始めている。7月に82.6%まで高まった設備稼働率も8月(82.5%)、9月(81.9%)と2カ月連続で低下した。

 こうした足元の変化の背景には、景気減速によって手持ち在庫が過剰に積み上がることを回避すべく、企業サイドが慎重さを見せ始めていることがある。確かに商務省の出荷統計を見ると、ここ数カ月、消費財や建設財を中心に徐々に在庫が積み上がっている。

 図1は出荷の伸び(前年同月対比)から在庫の伸び(同)を差し引いたもので、「出荷-在庫バランス」と呼ばれているものである。これがゼロを上回っている時期は、出荷の増加テンポが在庫の増加テンポを上回っていることを示す。

 逆にゼロを下回っている時期は、月々の出荷の増加を上回るテンポで手持ち在庫が増加していることを示す。この場合、不足気味にある在庫を充足するために企業が意図的に生産を増やし在庫を積み増しているケースと、出荷が落ち込むことなどで企業が意図しない在庫の積み上がりが生じるケースとがある。ただし、いずれのケースでも、いずれ企業は在庫圧縮、あるいは適度な在庫水準維持のために、生産拡大テンポを緩める必要性に迫られる。

 足元では、耐久消費財の出荷の落ち込みや非耐久消費財の在庫増加を受けて、消費財の出荷-在庫バランスが既に3カ月連続でマイナス領域に入っている。加えて住宅建設の減速を受けた在庫積み上がりの影響から建設財のバランスもマイナスに転じてきた。

企業の在庫判断が慎重に

 こうした状況を受けて、これまで在庫を積み増してきた企業も次第に慎重さを見せ始めているようだ。全米中小企業連盟が月次で公表する景況判断調査では、手持ちの在庫が「多すぎる」と答えた企業の割合から「不足している」と答えた企業の割合を差し引いた在庫水準判断がここ2カ月で大きく高まっている(図2)。

 また、全米製造業連盟による四半期調査や米フィラデルフィア連銀による月次調査でも、新規受注、受注残高、出荷といった項目に対する判断が低下基調にある一方で、その裏返しとして在庫判断は上昇しており、意図しない在庫積み上がりの気配を企業が察知し始めている様子が確認できる。

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