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ロシアマネーが世界を駆けめぐる

ルーブル安定、株価好調――資源高も追い風に

  • 豊島 信彦

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2006年11月28日(火)

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 「コンゴで鉱山を買おうとしたら高値を吹っかけられた」

 今月初め、アフリカきっての鉱物資源国であるコンゴ共和国を訪れたロシアの若手経営者ミハイル・スリペンチュック氏はこう憤慨する。スリペンチュック氏は、投資会社や鉱物資源開発などを手がけるメトローポル・グループのCEO(最高経営責任者)で、同グループの総資産は米ドル換算で6億9000万ドルになる。

 メトローポル・グループは筆者が在籍するユナイテッドワールド証券とルーブル建てロシア株特化型ファンドの取り扱いで事業提携するため先日、来日した。その時に最近のロシア経済事情をいろいろと教えてくれた。「最近はロシア人と見ると皆、大金を支払ってくれると思っているようだ」とスリペンチュック氏は言う。

 そう見られるのも無理はない。ロシアは世界有数の資源国で、それが莫大な富をもたらしている。天然ガス埋蔵量で世界シェア30%強と圧倒、石炭、鉄鉱石、亜鉛、ニッケル、銅、プラチナ、バナジウムでも1~2位の埋蔵量を誇る。

 メトローポル・グループ傘下の企業も亜鉛生産を手がけ、ロシア国内5割のシェアを有する。亜鉛の国際価格は年初から9割値上がりし、同社の収益向上に大きく貢献した。メトローポルは1995年3月に2000ドル相当を借り入れて創業した。98年のロシア危機で一時は債務超過に陥ったが、その後ロシア経済の回復とともに持ち直し、今や傘下に銀行、証券も抱えるコングロマリットに成長した。

 ロシアマネーというと、マフィアの絡む得体の知れないもので、スイスなど海外で蓄財されている、というイメージがあるとすると、それは旧ソ連崩壊直後の話かもしれない。今や、通貨ルーブルは世界第3位の外貨準備を背景に「ユーロより値上がり率が高い世界最強の通貨」(スリペンチュック氏)であり、それが世界に流れようとしている。

WTO加盟が後押し

 11月20日、ロシアの鉄鋼会社エブラズ・グループは米オレゴン・スチール・ミルズを23億ドルで、また、ロシアのニッケル鉱山会社ノリルスクニッケルは米国化学会社OMグループからニッケル事業を4億ドルで買収することで合意したと発表した。発表が重なったのは偶然ではない。その前日、ロシアは米国と世界貿易機関(WTO)加盟に関する2国間交渉で調印したことが背景にある。

 ロシア企業が海外企業を買収するに当たっては、冷戦時代に敵対していた国の企業の場合、相手国政府がその買収を承認するのかが懸念材料となる。WTOに加盟すれば、こうした懸念が薄まるという期待がある。

 WTO加盟には全加盟国の承認が必要で、これまで米国はロシアの加盟に反対の姿勢を打ち出していた。しかし、先日の2国間交渉では米国はロシアのWTO加盟に取りあえず反対はしないという姿勢に変わった。これがロシア企業の米企業の買収発表につながったと見られている。

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