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FRB、次に動くのは来年4~6月期か

  • 矢野 和彦

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2006年12月11日(月)

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 FRB(米連邦準備理事会)は今年6月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利上げを最後に、政策金利であるFFレートの据え置きを続けている。FRBの次の一手は、利上げの再開か、あるいは利下げか、そして動くとすればそれはいつなのか――。

乖離広がる市場とFRBの認識

 市場はこのところ、来年3月までにFRBが利下げに転じるとの見方を強めつつある。ウォールストリートの予測機関の間でも、年明け以降の利上げ再開を見込む向きが減り、利下げ派がこのところ徐々に増えつつあるようだ。

 市場が春先までの利下げの可能性を織り込みつつある背景には、景気減速の広がりに対する懸念が徐々に強まるとともに、他方でインフレ指標が足元でやや頭打ちの兆しを見せていることがある。

 例えばISM(米サプライマネジメント協会)が月次で公表する製造業の景況判断指数は、直近11月には49.5と、2003年4月以来初めて業況拡大・縮小の判断の分かれ目となる50を下回った。耐久消費財、とりわけ自動車業界の在庫調整の影響が大きいと見られるが、足元で非耐久消費財の受注も落ち込んでおり、製造業の活動は全体として調整局面を迎えつつある。

 一方でインフレ率については、コアPCEデフレーター(食品とエネルギーを除く個人消費支出価格指数)、コアCPI(食品とエネルギーを除く消費者物価指数)が、ともに前年比で見た上昇率をやや低下させ、インフレ加速に対する懸念を和らげるものとなった。

 これらの経済指標を受けて市場は年明けの利下げに対する織り込みを進めているわけだが、当のFRBの認識はこうした市場の見方とはかなり異なっているようだ。

 FOMCメンバーたちのコメントは、なお「インフレ警戒」を強調する内容でほぼ一致している。バーナンキ議長は先月28日の講演で、景気に対しては「下振れリスクだけでなく上振れリスクもある」とする一方で、インフレに対しては「リスクは基本的に上振れ方向にある」との見方を示した。

 その上で議長は、「インフレに対抗するための、さらなる政策対応が必要となるかどうかは、今後の指標次第だ」と述べている。つまり、さらなる政策対応が必要となるとすれば、それは「インフレに対抗するためのもの」すなわち「利上げ」である可能性が強いとの見方を示したわけである。

当面様子見、利下げへの転機は4~6月期か

 FRBは恐らくこうしたインフレ警戒スタンスを、当面は続ける公算が大きいと思われる。コアインフレ率にややピークアウト感が見られるとは言っても、その水準はなお前年比2.4%(コアPCEデフレーター)と、FRBが許容できる水準(上限2%)をかなり上回っている状況であることには変わりない。年明け以降、恐らくは春先までは高止まりに近い状況にとどまり、インフレ安定化が基調としてはっきりと確認できるのは、来年4月以降になる公算が大きい(図1)。

 加えて、ガソリン価格低下や株高の後押しを受けてなお底堅い個人消費や、製造業活動の減速とは対照的に堅調さを維持しているサービスセクターの状況など、景気はなおFRBの想定する軟着陸シナリオから逸脱する動きを見せているわけではない。GDP(国内総生産)成長率が今後当面は潜在成長率を下回る2%台にとどまる可能性があることもFRBは想定済みだ。

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