• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

インド経済が高成長を続ける条件

  • 竹島 慎吾

バックナンバー

2006年12月25日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 今年も引き続きインド経済に大きな注目が集まった。2006年のインドの実質GDP(国内総生産)の成長率は9%近くに達し、2007年も高成長を維持する見込みである。インド経済は中国と並びアジアのみならず今や世界経済の牽引役と目されており、当面、インドから目が離せそうにない。

 インドは中国と比較されることが多い。足元の経済水準は異なるが、広大な国土、10億人を超える人口を有し、持続的な高成長を遂げるなど共通点が多いためである。しかし、経済発展モデルは大きく異なっている。中国が積極的な外資主導による輸出指向型の経済発展をたどってきたのに対し、インドは国内資本を中心にした内需主導の経済発展を遂げてきた。

 産業構造を見ると、インド経済の特徴がよく分かる。一般に経済発展が進むにつれ、経済の比重は第1次産業(農林水産業)から第2次産業(製造業)へ移り、その後、第3次産業(サービス業)へシフトするが、インドは第1次産業から一足飛びに第3次産業へシフトするという他国では見られない独自の軌跡を歩んできた。インドのサービス産業といえば、急拡大が続くIT(情報技術)産業に注目が集まっているが、同産業がGDPに占める割合はまだ5%程度に過ぎない。実際にインドのサービス産業の拡大を支えているのは、卸・小売や運輸業などである。

 このようなサービス産業の比重の高さはインド経済の強みである半面、製造業が脆弱であることの裏返しでもある。一方、製造業の厚みは中国経済の強みであるが、これはサービス産業が十分に育っていないことの裏返しでもある。インドの強みは中国の弱みであり、その逆もまた然りである。両国はいわば鏡のような関係にあると言える。

人口増の追い風を生かすことが安定成長のカギ

 中国の高成長の源泉は前述の通り積極的な外資導入と輸出主導によるものであるが、その過程で巨大な人口を労働力として最大限に活用してきた点も見逃せない。中国は農村部からの出稼ぎ労働者を市場経済に取り込むことで、廉価な製品を大量生産するビジネスモデルを構築し、「世界の工場」の地位を築き上げてきた。

 一方、インドの発展形態は内需拡大を基本とした国内市場指向的な性格が強かったが、人口や国土の大きさを背景にある程度の成長を維持することができた。しかし、政府が長期にわたり繊維や玩具など労働集約型産業を保護する政策を取ってきたことや、外資の参入を規制してきたことから、中国のような安価で豊富な労働力を活用した製造業中心のダイナミックな経済発展の実現が妨げられてきた。巨大な人口の活用方法の差が両国の経済発展モデルの相違となって表れていると言える。

コメント3

「Money Globe ― from Asia(竹島慎吾)」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

私の仕事は経営することではなく、リーダーであることです。

ジェンスン・フアン エヌビディア創設者兼CEO