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GDP停滞の先に見る日本復権の息吹

  • 石川 宏

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2007年2月1日(木)

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 2000年代に入って、世界経済の構図が大きく変わった。背景には、IT(情報技術)革命や規制緩和の推進をバネとしたグローバリゼーションの急速な進展、中国をはじめとした新興国の台頭、その結果としての世界GDP(国内総生産)成長率の高まりと貿易の活発化がある。

 その経済構図の変化で目立つのが、日本、米国の地位低下と、中国や資源国のオーストラリアの躍進、そしてEU(欧州連合)の着実な拡大だ。特に目立つのが日本の地位後退である。2000~05年の5年間の名目GDPの伸び率は0.95倍と停滞状態だ。その間に中国は1.86倍、オーストラリアは1.81倍、ドイツなどのEU諸国も1.5~1.6倍台に達している。

 その結果、世界GDPに占めるシェアも日本は、同期間に16%から11%余りにまで低下した。中国が4.1%から5.6%に上昇、EUも25.4%と約3ポイントもシェアを上げている。

 これを国民1人当たり名目GDPで見るともっと歴然とする。世界銀行の統計によれば2000年当時、日本は3万74091ドルと米国の3万4599ドルと並んで他のほとんどの国よりも圧倒的に高水準だったのが、2005年の日本は3万5215ドルと5年前の水準と変わらない。それどころか英国に抜かれ、フランス、ドイツなどのEU諸国に追いつかれそうになっている。

 日本の地位低下は、他の資料でも明白だ。FRB(米連邦準備理事会)が実質実効為替レートを計算する時に使う相手国との貿易ウエート付けでは、日本からの輸入のウエート付けは1986年当時の25.9%が最高で、2000年には14.1%に、そして2007年1月は10.4%にまで低下している。

 これはメキシコの10.9%とほぼ同レベルだ。その間、中国のウエートは、1986年に1.3%、2000年には9.6%、2007年1月は18.3%に上昇し、またEUも2007年1月に16.4%のウエート付けとなっている。

 貿易ウエートは当該国の輸出入金額を合計した額から相手国の貿易シェアに従って算出される。輸入のウエートが低いことは、相手国から輸入する割合が低くなっていることを示す。経済力の停滞は、為替面にも影響を与えているということだ。

 以上の数字は、いかにバブル崩壊後の景気低迷が日本経済を蝕んだかということを如実に物語っている。過剰設備、過剰雇用、過剰借り入れの3つのKの処理に追われた日本経済が7年間以上の長期間にわたってデフレ状態を続け、民間設備投資が1990年から2005年までの15年間のうちに、前年比マイナスとなった年が実に6回もあったことなどは最たる現象だ。

復活体制は着々と進む

 しかし、日本はこれから回復・挽回の期待が十分持てる。バブル処理を終え、財務基盤と収益力を強化した企業は、いよいよ守りから攻めの経営に転換し始めた。国際化時代対応の設備投資にも積極的となってきた。

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