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本当にプラザ合意以来の、円安水準なのか

「実質実効為替レート」のからくり

  • 本多 秀俊

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2007年2月28日(水)

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 「実質実効為替レートで見ると、プラザ合意以来の円安水準にある」――。

 昨今、よく耳にする表現である。2月9日からドイツのエッセンで開催されたG7(7カ国)財務相・中央銀行総裁会議の前後にも、欧州大陸の各国から盛んに円安牽制の発言が聞かれた。背景には、こうした「歴史的な円安」という認識があったのだろう。

 だがこの認識には、違和感を抱かずにいられない。というのも1985年のプラザ合意当時と言えば、円は対ドルで1ドル=250円近辺を推移していたからだ。足元、120円前後を行ったり来たりしているこの円相場が、当時よりも円安というのでは、どうにも腑に落ちない。

マルク横ばい、フランやリラでは円高

 試みに、ドルのほかに、今回、円安牽制の筆頭に立ったドイツ、フランス、イタリアの各通貨について対円での相場推移を振り返ってみたのが下の図だ。独マルクに対して円がほぼ当時の水準で推移しているほか、仏フランに対しては当時よりもわずかに円「高」、伊リラに至ってはいまだに50%以上も円「高」水準にある事実を確認することができる。

 もちろんこうした議論は、「基点」をどこに置くかで大きく変わってきてしまう。例えば、95年の大幅な円高当時の水準や、2000年の大幅なユーロ安(独マルクも仏フランも伊リラも1999年1月以降ユーロに統合されてしまい、現在は存在しない)当時の水準と比較すれば、現行水準が「円安」であることに議論を差し挟む余地はないのかもしれない。

 しかし、お互いが最も自国通貨が弱かった時の水準を持ち出して、「あの時よりも通貨安だ」という牽制を繰り返しても、それは無意味ではなかろうか。 いずれにしても、この「プラザ合意以来の…」という視点には納得がいかない。

 そこで、この「実質実効為替レート」なるものが一体何なのか、一から検証し直してみることにしよう。

名目実効為替レートは、たしかに大幅な円高だが…

 まず、実効為替レートの「実効」という部分は、日本の貿易相手国・地域のうち主要なものに対し、その通貨変動を、貿易量に応じて加重平均することを意味する。それを指数化したものが「名目実効為替レート」と呼ばれる。日本との貿易が盛んな国の通貨に対する変動がより大きく反映される仕組みだが、一貫して最大のシェアを誇るのは言わずと知れた米国で、現在その比率は33%を超える。

 ここでもまた、「おや」と思う。上のグラフで確認できる通り、現在、円は対ドルで、1985年当時と比べて100%以上も円「高」の水準にある。そのドルが全体の3分の1を占めているというのに、何で円「安」なのだろう。ほかに、よほど極端に円「安」に振れている通貨でもあるのだろうか。

コメント16件コメント/レビュー

もう少し論理的に論旨をまとめられたほうがいいと感じました。為替レートを過去と比較してみるときに物価水準等を考慮に入れるのは、基本中の基本です。表題を示すようなデータがこのコラムにはなくて失望しました。比較するのであれば、当時100円で何が買えたのか(米国や欧州諸国、中国等)そして、今100円で何が買えるのか。私ならこうした視点でコラムを書きます。(2007/03/01)

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いただいたコメント

もう少し論理的に論旨をまとめられたほうがいいと感じました。為替レートを過去と比較してみるときに物価水準等を考慮に入れるのは、基本中の基本です。表題を示すようなデータがこのコラムにはなくて失望しました。比較するのであれば、当時100円で何が買えたのか(米国や欧州諸国、中国等)そして、今100円で何が買えるのか。私ならこうした視点でコラムを書きます。(2007/03/01)

非常に大事なお話だと思うのですが、こういうことは然るべき筋に向かって強烈に話してもらいたい。専門外の我々が納得しても世界からの見方は変えられない。(2007/03/01)

PPPで見ればプラザ合意以来一貫して円高なのだから1ドル=120円の水準が一概に円安だとはいえない。しかし、「A国は金融政策を通じ自国通貨安を誘導するすることによって、自国の輸出競争力を不当に高くしている」という主張は全く妥当性がないか?そもそも、交易条件を常に一定に保つために変動相場制に移行したのではないか。(2007/03/01)

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夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長