• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

2次バブルを抑え込め

世界の中銀が連鎖利上げの目的

  • 鈴木 敏之

バックナンバー

2007年3月2日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 世界的に流動性過剰があるという危惧が広く持たれている。今年に入って1月に、イングランド銀行が電撃的に利上げした。日本銀行も2月に利上げに動き、さらに3月には、欧州中銀も利上げすると見られている。FRB(米連邦準備理事会)は、利上げに動く可能性は小さいが、FOMC(米連邦公開市場委員会)の判断はインフレ警戒姿勢保持で、一般の認識よりは、インフレ面を厳しく見ている。

 今の米国の政策金利(フェデラルファンド金利)のレベルは、仮にグリーンスパン前議長がなお舵取りしていれば、設定していたであろうレベルよりも高いと試算できる。グリーンスパン前議長ならば、今の政策金利のレベルである5.25%まで上げず、今の住宅の調整や自動車の在庫調整ももっとマイルドで済んだのではないかという議論である。いずれにしても、世界の主要中銀は、あたかも協調して、高金利サイドの政策を取り、過剰流動性吸収に動いているように見える。

過剰流動性を心配する4つの理由

 過剰流動性を1つの数字で計測することは難しいとされる。米国では、次のような動きについて、識者の警戒が持たれている。

 第1は、株式市場の変動の大きさであるボラティリティーを示すVIXという指数の低さである。株価の先行きに大きな不安を抱いていないのである。これは、米国企業が業績を安定的に伸ばしてゆく力量が高いことの評価でもあろうが、17回の利上げをしても、なお金融は緩和状態で、大きな暴落はないだろうという思い込みの反映かもしれない。前者であれば慶事だが、後者であれば、危険なことである。

 第2は、クレジットスプレッドで見て、信用リスクの評価が甘く見えることである。昨年、ヘッジファンドの巨額損失が、市場を震撼させたが、システム全体としては大事に至らなかった。ここへきて、ようやくサブプライムと言われる一部の住宅ローン債券の信用の問題が報道を賑わしているが、金融が緩いので一般の倒産が比較的少なく、信用面のリスクが甘い状態になっているとされる。

 第3に原油価格の上昇。一時は落ち着いていたのに、また上がり始めた。1兆ドルのヘッジファンドの資金がわずかな材料にでも反応して、大きく市場を動かすことを示していよう。

 第4は、長短金利の逆転の長期化である。長期金利が短期金利を下回る状態が恒常的になってから1年になろうとしている。この正常とは言えない状態が続くことについて、グローバルな経済の構造変化による貯蓄増加の結果、貯蓄余剰論による説明がなされてきた。しかし、ここへきて、コーンFRB副議長の2月21日の講演では、その理解を軌道修正して、資産市場の価格形成に行き過ぎがあることへの警戒を示している。

コメント0

「Money Globe- from NY(鈴木 敏之)」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

環境の変化にきちんと対応して、本来提供すべき信頼されるサービスを持続できる環境を作り出さなければならない。

ヤマトホールディングス社長 山内 雅喜氏