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その規模は3000億~5000億ドル

日本にも流入し始めたイスラム金融の姿

  • 竹島 慎吾

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2007年3月26日(月)

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 昨今、イスラム金融への関心が高まっている。

 イスラム金融とは、イスラム法(シャリア)に則した金融取引の総称で、(1)「利子」という概念を用いない、(2)豚肉、アルコールや賭博などイスラムの教えに反する事業に関連した取引を行わない、などの特徴がある。

 このように記すと、何か難しい仕組みの商品のような印象を受けるが、本質的な商品性や経済効果は通常の金融商品と大差ない。また、イスラム教徒を対象とした商品ではあるが、誰でも取引が可能である。公式統計は存在しないが、イスラム金融は世界75カ国以上で300余りの金融機関が取り扱っており、その市場規模は3000億ドルとも5000億ドルとも言われている。

 イスラム金融の歴史は1950年代にパキスタンで無利子貸し出しを行う銀行が設立された時点まで遡ることができる。続く60年代にはエジプトでイスラム金融を専門に扱うイスラム銀行が誕生。70年代に入ると中東各国にイスラム銀行が相次いで設立された。

 このようにイスラム金融は50年余りの歴史を有しているが、なぜここにきて急に注目されるようになったのだろうか。その理由は大きく2つある。

 1つは、2001年の米同時多発テロ以降、オイルマネーが欧米から中東・アジアへシフトする傾向が強まったこと。もう1つは、昨今の原油高を背景にオイルマネーが拡大したことである。ニューヨーク連邦準備銀行の試算によると、2006年の産油国の石油輸出額は、約1兆ドルと2002年に比べ約3倍に拡大した。この間、原油価格は2.5倍上昇しており、原油価格の上昇がオイルマネーの拡大につながったと言える。

 オイルマネーの存在が注目されるようになったのは、1970年代の石油危機以降である。しかし、当時のオイルマネーは欧米の金融機関に向かうことが多かった。イスラム金融が多様な運用先を求めるオイルマネーの受け皿となったことが今日の市場拡大の原動力になったと考えられる。

持続的な市場拡大が見込まれるイスラム金融

 イスラム金融は今後も発展し続けるだろうか。一過性のブームに終わるとの見方も一部にはあるが、筆者は以下の理由で市場の拡大は続くと見ている。

 イスラム金融の今後の動向を占ううえで重要な要因の1つは原油価格の動向である。原油価格が大幅に下落すればオイルマネーが縮小し、イスラム金融市場も少なからぬ影響を受けるだろう。しかし、足元のイスラム金融市場を支えているのは大口投資家を中心としたオイルマネーだけではなさそうだ。

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