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たらいとコップの通貨市場分析

流動性相場における低流動性通貨の先行指標性

  • 本多 秀俊

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2007年3月28日(水)

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 2月21日の日銀による政策金利引き上げを契機に進行した金融市場の世界的な混乱も、その後1カ月余りを経てほぼ収束を見せようとしている。この間進んだ世界的な株安、大幅な円高と新興市場通貨安も一服、通貨市場では「円キャリー取引の再燃」を言い出す向きも増えてきた。相場が落ち着きを見せる中で、足元の通貨市場の動向をたらいとコップの違いに例えて解説し、さらに日本人の資産運用の将来について述べてみる。

流動性相場の調整

 現在の金融市場では流動性の多寡が、新興市場株式・債券、不動産投信、さらには金・原油など商品先物といったハイリスク・ハイリターン商品、いわゆるリスク資産への投資意欲を左右する重要な決定要因となっている。昨今の市場の混乱についても、低金利で調達した円を原資として世界の投資市場に行き渡っていた投資資金が、日本銀行の利上げを契機に一気に収縮したことが直接の要因だったと考えることができる。

 昨年5~6月に観察された金融市場における大幅な調整も、現在までに、米利上げ頭打ち観測が一転利上げ継続観測に変わり、市場の流動性が一気に収縮したのが原因だったとの見方が一般的になっている。こうした動きを通貨市場から解読するために、ここでは特に、新興市場通貨の、ここでは特に、新興市場通貨の値動きが市場の流動性、ひいてはリスク資産への投資意欲を映す鏡として重要である、との論を展開したい。

 表は、昨年5月10日のFRB(米連邦準備理事会)による利上げ、今年2月21日の日銀利上げをそれぞれ基準日にして、前後の値動きを示したものだ。通貨市場からは円、ユーロに加え、欧州時間に取引される代表的な新興市場通貨であるトルコ・リラ、南アフリカ・ランドをそれぞれ対ドルで、株式市場からは米S&P(スタンダード・プアーズ)指数と日経平均株価を、基準日を100と指数化して表示した。

昨年5~6月と今年2~3月の違い

 今年2月以降の値動きは21営業日後(3月22日)までしか記載していないが、昨年5月以降の値動きとは、明確に様相が異なることが確認できるだろう。実際、日銀の利上げ実施後12営業日ぐらいを経過した時点で、「今回の調整は、昨年5~6月の調整よりも短期に、しかも浅い調整で終了する可能性が高い」という見通しをはっきりと立てることができた。

コメント7件コメント/レビュー

円キャリーの件に続いて2回目の投稿です。経済規模の小さな新興国への投資の是非の話題がありましたので、1つの見方として「世界国債インデックス」の国別の内訳を元に、どの通貨で国債が発行されているかを調べてみました。すると、過半数をEURが占め、2位の USD、3位のGBPを合わせると91.7%でした。日本人に人気の(私も好きですが)AUD でさえ 0.5% に過ぎませんでした。これからすると、やはり南アフリカ・ランドやトルコ・リラに投資をするのは、FXによる為替投資が好きな一部の投資家(と言うよりは愛好家?)ではないかというのが私の感想です。私としてはむしろ、全ての通貨の上に立つ金(Gold)の所有を優先すべきかと思います。(by 個人投資家)(2007/03/30)

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円キャリーの件に続いて2回目の投稿です。経済規模の小さな新興国への投資の是非の話題がありましたので、1つの見方として「世界国債インデックス」の国別の内訳を元に、どの通貨で国債が発行されているかを調べてみました。すると、過半数をEURが占め、2位の USD、3位のGBPを合わせると91.7%でした。日本人に人気の(私も好きですが)AUD でさえ 0.5% に過ぎませんでした。これからすると、やはり南アフリカ・ランドやトルコ・リラに投資をするのは、FXによる為替投資が好きな一部の投資家(と言うよりは愛好家?)ではないかというのが私の感想です。私としてはむしろ、全ての通貨の上に立つ金(Gold)の所有を優先すべきかと思います。(by 個人投資家)(2007/03/30)

本多です。月に一度のこの寄稿にも、こうしてプロ、もしくはセミプロと思しき皆さんのご意見が寄せられるようになったことを単純に嬉しく思っています。ありがとうございます。日銀利上げと円キャリー巻き戻しの関連については、確かに、あくまでも仮定の域を出ませんが、おっしゃるような見方(利上げ後も超低金利、当面追加利上げはない)が事前に浸透したことが、時差を生んだ要因だったのではと考えていました。中国株下落に先駆け、23日からインド株が崩壊しており、インド、中国と日本からの投資が盛んな二カ国の株下落が先行したことも、日銀利上げとの関連を想起させました。ハンガリーに今から投資するか?とのご質問には、投資に回す余裕資金があれば、間違いなくします。ただし、現状は物価の高い英国で、預金を食い潰しながら生活しているような状態なので、お恥ずかしいことに長期投資に回すような資金は全くありません。ここでお勧めしているのは、3年、5年と寝かしておけるような余裕資金の一部を欧州の高金利通貨で運用しては?ということで、金利差のメリットを最大限に享受できることを前提にしています。(2007/03/29)

非常に興味深く読んだ。だが、残念なことに、グラフが見にくい。凡例中の線の幅が狭すぎるため、白の弁別閾すれすれになってしまっていることと、使用された6色の彩度の違いが小さいことにその原因がある。色覚に対するグラフィック担当者および編集者の無知がさらけ出されてしまった好例だ。なんでこうもレベルが低いのか。理解に苦しむ。(2007/03/28)

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