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日本の企業力は益々強くなる

  • 石川 宏

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2007年4月12日(木)

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 日本の産業界は力強い回復と上昇を続けている。

 確かに、米国景気の不透明感や先行き円高や原油再騰等の懸念はある。しかし、基本的には強さを持続、今後さらに強化されていく可能性が大きい。

原油高騰を乗り越えた

 日本産業の実力は、2003年後半から2006年央にかけて表面化した原油や非鉄金属等国際商品の急騰を克服して、景気の回復と拡大を実現したことからも明らかだ。過去、原油高騰が経済を揺るがしたケースとしては、1973年と1979年の石油ショックがある。73年当時は原油価格が1バレル当たり3ドルから一挙に12ドル台へと4倍となった。

 日本経済の受けた打撃は甚大で、74年の国内総生産(GDP)は戦後初めて前年を下回り、実質成長率はマイナス1.2%となった。貿易黒字が激減、経常収支は73~75年の3年間赤字を続け、72~77年までの5年間で全国ベースの消費者物価は82%も上昇、企業業績は74年、75年と2年連続して経常減益、利益の水準は73年の約半分となった。株価も74年、75年と2年連続して下落した。

 79年の石油ショックでは、原油価格が2.5倍となり、1バレル当たり価格は30ドル半ばが定着した。原油輸入金額は総輸入金額の実に37%強を占め、GDPに占める割合は5%近くにまで達し、日本経済にとって大変な負担となった。

 GDP成長率は73年当時のようなマイナスにはならなかったが大幅鈍化は避けられなかったし、貿易黒字は79年、80年と2年間続いて78年水準の約10分の1にまで激減、経常収支は同期間に2年連続赤字となった。消費者物価は78~83年の5年間で23%上昇した。企業業績も81年、82年と2年連続の経常減益となった。ただ、原油高で被った経済的マイナスは、産業界が省エネ等エネルギーの効率化を進めた成果もあって73年当時よりも小さく済んだ。株価も年間平均では82年に若干、低下しただけだった。

バブル処理で国際競争力強まる

 しかし、今回の原油高は上記2回の石油ショック当時とは全く様相が異なった。原油や非鉄金属の高騰にもかかわらず、景気も企業業績も回復から拡大基調を続けているのである。

 ニューヨークの先物原油価格は、2002年当時1バレル当たり26ドル台だったのが2003年には31ドル台となり、さらにその後も急騰して2006年7月には77ドル台にまで達した。その間の上昇率は約3倍。また、銅、亜鉛等の国際商品も高騰、日経国際商品指数は2002年から2006年5月の高値までに2.3倍となった。

 原油で見ると、1バレル当たり平均輸入価格は2001年度当時25.10ドルだったのが、2003年度31.15ドル、2004年度40.06ドル、2005年度55.53ドルと上昇、2006暦年では63.94ドルに達している。この間の価格上昇率は2.5倍だ。

 原油輸入金額は2001年度の4.77兆円から2005年度は9兆9900億円、そして2006年は11兆5400億円へと急増、総輸入金額に占める割合もそれまで10~12%だったのが2006年には一気に17%へ、またGDPに占める割合も2001年度当時の0.97%から2006年には2.27%にまで上昇した。

コメント4件コメント/レビュー

原油高騰といっても、今の日本の産業に対しては、大して影響はないのでは?国内電力の原油に占める割合はオイルショック時に比べてかなり小さい。ウランショックと言う言葉はないでしょうが、今はこちらの方が気になる。いづれにしても、日本のエネルギー(海外に依存している)環境は改善されてない。そう楽観的に構えるわけにはいかない。10年以上バブル処理の過程では、銀行の不良債権を処理しただけ。産業界では、せいぜい、不採算部門の整理統合(集中と選択?)、海外移転・外国人労働者と言う選択よりは良いだろうと言いたげな『派遣社員と言う妙案』を考案したぐらい。生産的なことは企業は何も培っていないと言っても過言ではない。消費者物価がデフレであるにも拘らず業績がいいのは、車メーカに代表されるように海外で利益を上げているからではないでしょうか?どなたかのコメントにもあったように、そう言う国際企業が日本を見限って、どんどん海外に出て行ったら、国内はどうなってしまうのか。現に、大前氏の記事にもあったが、スイスに本社を移した会社もあるとか。NBonlineの入口にあった気がするが、「企業は人なり」私も同感です。(2007/04/15)

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いただいたコメント

原油高騰といっても、今の日本の産業に対しては、大して影響はないのでは?国内電力の原油に占める割合はオイルショック時に比べてかなり小さい。ウランショックと言う言葉はないでしょうが、今はこちらの方が気になる。いづれにしても、日本のエネルギー(海外に依存している)環境は改善されてない。そう楽観的に構えるわけにはいかない。10年以上バブル処理の過程では、銀行の不良債権を処理しただけ。産業界では、せいぜい、不採算部門の整理統合(集中と選択?)、海外移転・外国人労働者と言う選択よりは良いだろうと言いたげな『派遣社員と言う妙案』を考案したぐらい。生産的なことは企業は何も培っていないと言っても過言ではない。消費者物価がデフレであるにも拘らず業績がいいのは、車メーカに代表されるように海外で利益を上げているからではないでしょうか?どなたかのコメントにもあったように、そう言う国際企業が日本を見限って、どんどん海外に出て行ったら、国内はどうなってしまうのか。現に、大前氏の記事にもあったが、スイスに本社を移した会社もあるとか。NBonlineの入口にあった気がするが、「企業は人なり」私も同感です。(2007/04/15)

コメントされた他の方は景気拡大に懐疑的ですが、従来の指標では景気拡大しているというのは事実です。その原因(理由)は知りたいので、この記事は参考になりました。(2007/04/13)

日本企業全体というひとくくりで議論するのは大雑把すぎるのではないか。よくある「日本のものづくりはスゴイ」の楽観的論調のようである。日本企業でも、半導体、携帯電話など国際競争力が下がっているもの、国内市場依存で縮小する市場に苦しんでいる企業などもある。それらには目を配らないで、楽観論だけ吹聴するのは現実に目を背けていると思います。(2007/04/12)

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