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チャイナマネーが日本に向かう時

  • 豊島 信彦

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2007年5月22日(火)

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 中国の銀行当局である銀行業監督管理委員会は5月11日(金)、国内の銀行各社に対して、適格国内機関投資家(QDII)枠で対象資金の最大50%を、本土以外の株式に投資できるようになると発表した。

 週明け14日、香港市場は過去最高の売買高となり、株価は急騰した。14日の香港上場の中国株であるH株(Hは香港の頭文字)指数(H株41銘柄で構成)は5.4%の上昇となった。地元有力紙サウスチャイナ・モーニング紙によると、14日の上昇でH株は、本土市場(上海、深セン)に上場するA株に対してどれだけ低いのかを示す“ディスカウント率”は、それまでの46.5%から42.3%に縮小した。

 今回の措置で、海外株への投資のために国内資金が、香港市場に大量に流入することが予想されるからだ。なぜか。本土に上場している中国株であるA株と比べて、香港上場のH株が、上に示したように4割も安いからだ。

なぜ、香港の中国株は安いのか?

 H株とA株とに株価の差が生まれるのは、為替規制によるものだ。本土の投資家は個人、法人にかかわらず海外投資が禁じられていた。しかし、中国の通貨である人民元の規制緩和を求める声が強くなり、2006年4月にQDII制度ができて国内の機関投資家が外貨を使って海外証券に投資できることとなった。

 その枠は142億ドル。現在、17の銀行と投資会社がQDII業者として認定されている。しかし、これまでは格付けの高い債券への投資しか実質的には認められておらず、ほとんど活用されてこなかった。

過剰流動性に沸く本土市場

 現在、中国内にはマネーがあふれている。中国人民銀行の統計によると、2006年末時点での中国の国民の貯蓄性預金(普通預金と定期預金)は1年前から13%増加し16.7兆元(約260兆円)に達している。日本の国民預金総額730兆円と比べても相当な額だ。民間資金が急激に蓄積され、中国は資金不足国家から過剰流動性の国へと変化したのだ。その資金の出所の1つとして、為替を維持するための市場介入資金が市中に出回っている面も見逃せない。この中国国内にあり余っているマネーは、これまで国内市場で運用するしかなかった。

 経済発展によってマネーが肥大化した今の中国の状況は、1970年代の日本が再現されているようでもある。円が自由化される過程で政府介入によって国内に過剰流動性がもたらされ、株式やゴルフ会員権、果ては切手までが値上がりした時期があった。

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