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シンガポールの移民政策

2007年5月28日(月)

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 もし外国に住んでいて、「永住権取得を考えてみませんか?」という書き出しで始まる手紙と申請書類一式が、その国の政府からあなたの元に送付されてきたら、恐らく驚くのではなかろうか。しかし、シンガポールでは、永住権取得を勧誘するレターに出くわすことは珍しくない。

 「シンガポールはあなた自身のキャリアアップや家族との生活に適した理想の都市であり、この地を生活の基盤とすることでシンガポールの発展に貢献することを歓迎する」。シンガポール政府から送られてくるレターにはこうした趣旨の内容が記されている。よく読むと、「本状は永住権取得を保証するものではない」と釘を刺しているものの、しかるべき手続きを踏めば永住権が得られる可能性が高いと思わせる内容となっている。

アジア有数の少子化国

 シンガポール政府が海外からの移民受け入れに積極的な背景には、急速に進む少子化がある。5月に発表されたシンガポールの2006年の合計特殊出生率(女性が生涯の間に出産する子供の数)は、1.26と前年の1.25からわずかに上昇したが、既に人口が減少に転じた日本は1.25(2005年時点)とほぼ同水準にあり、アジアでも有数の少子化国と言える。もっともアジアを見渡すと、香港は0.97(2005年)や韓国は1.13(2006年)など、さらに出生率が低い国・地域もあるが、少子化が深刻な問題になっているという点は共通である。

 一般に所得水準が上昇すると出生率は低下する傾向にある。所得水準が上昇するにつれ、子供に家計扶助の役割を期待するメリットが小さくなる一方、教育費や女性の機会費用などのコストが大きくなるためである。女性の機会費用とは、出産・育児により失われる所得のことで、女性の社会進出が進むにつれ、就業機会の増加と賃金が上昇する分、機会費用も大きくなる。

 シンガポール政府は税制優遇や奨励金の支給などの少子化対策を打ち出してきた。類似の施策は他国でも見られるが、シンガポール独自の取り組みとしては、政府が結婚を仲介する制度がある。1984年に設立した社会開発局(SDU)は、公的な結婚仲介センターで、設立以来、4万人近い国民が本制度を利用して結婚した実績がある。また、SDUは異性との接し方が分からない若者のためにデートマニュアルを用意するなど徹底したサポートをしている。

国連は2035年にピーク予測、政府は2050年頃に現在の約1.5倍

 こうした施策は一定の効果をもたらしてきたが、出生率を人口維持に必要な2.1にまで回復させるのはそう簡単なことではない。むしろ、移民の受け入れが少子化対策の即効性がある切り札として位置づけられているようである。

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