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欧州の好調は一時的ではない

  • 服部 哲郎

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2007年5月30日(水)

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 欧州の存在感が高まっている。ユーロ圏の実質GDP(国内総生産)成長率は第1四半期に前年同期比3.1%となり、昨年第2四半期以降、4四半期連続で、米国を凌駕する成長率を記録した。今年1月の付加価値税率引き上げに伴うドイツ景気の失速懸念は杞憂に終わった。

 通貨ユーロも対ドルで史上最高値の水準近辺で推移するなど、欧州通貨は対ドル、対円で強含んでいる。さらに、株式市場は7年近くぶりの高値の水準にある。

東欧の低賃金が発展を促す

 「低成長に喘ぐ欧州」というイメージを一変させ、欧州復権を演出した牽引役は何であろうか。その答えはグローバル化である。西欧主要国の5~25%に過ぎない賃金水準(下図参照)である東欧諸国に、欧州企業が工場進出し、生産性を拡大させている。

 また、ドイツを中心に、新興国市場台頭に伴う競争激化をテコに、コスト高体質の是正を図ってきた。これらの結果、欧州製品の価格競争力は回復している。加えて、新興国市場諸国の高成長持続やインフラ投資拡大に伴う設備投資ブームから欧州の財・サービスへの需要が急増している。資本財に強いドイツが獲得した世界最大の輸出国の地位は、グローバル化の波を巧みに捉えた成果であろう。

 もっともグローバル化に対する世論の反発は根強かった。2005年には、フランスの国民投票で、EU(欧州連合)憲法の批准が否決されている。また、ドイツ、オーストリアでは、世論の分裂から左右両派の連立政権となっている。そのような状況は、EUの東方拡大を含むグローバル化によって、職を奪われるとの市民の懸念を反映している。

 しかし、そのフランスでは、週35時間労働制の緩和などの構造改革を公約に掲げる与党国民運動連合ニコラ・サルコジ氏が新大統領に選ばれた。仏大統領選の結果は、グローバル化が進展する中で、欧州主要国のフランスも変わらざるを得ないという民意を示している。

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