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中国のリテラシーは高まった?

書店チェーンが株式公開

  • 豊島 信彦

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2007年6月19日(火)

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 中国の経済成長は消費、レジャー、スポーツなど多くの点で国民の生活に変革をもたらしている。遅れていたカルチャー面でも変化が見られるようだ。中国といえば路上でのゴミのポイ捨てやツバといった公共マナーに欠けるところや、コピー商品の氾濫などお世辞にもカルチャーは立派とは言い難い。しかし、どの国でも生活に余裕ができてくると改善していくものだろう、リテラシー面に変化が見られる。

 通常、リテラシーと辞書で引くと読み書き能力、あるいは識字力とあり、途上国の場合、リテラシー率は識字率と対比されながら使われたりする。リテラシー率の適訳はないのだろうが、ここでは教養度という意味で用いたい。

中国の書店が初の上場

 というのも、そのリテラシーの向上をウリにして中国の書店が、5月末に香港市場に上場を果たしたからだ。上場したのは、四川省の書店・新華文軒。一般向けIPO(新規株式公開)では120倍の応募があり、かなりの人気だった。その要因は中国が20年前まで国家独占事業としてきた書籍小売業が規制緩和されてから、初の新規上場であること。

 さらに市場基盤も底堅い。本拠地の四川省は人口が8750万人と省別では上位3位に位置する。新華文軒は全部で193店を運営するが、うち四川省が191店を占める。四川省は省都の成都に航空宇宙基地を置き、進取の気性のあるところで知られる。所得の割には乗用車普及率が高いことやイトーヨーカ堂が最初に選んだ進出先でもあるように、他の地方と比べて消費志向の高い土地柄である。

 新華文軒の300ページにのぼる上場目論見書を読むと「中国カルチャーの発展」と題した分析が載せてあり、リテラシーの向上で書籍市場が拡大しているとしている。リテラシー向上の動向を数字で見てみよう。

教育・文化予算の増大

 それにはまず、中国の書籍事情を押さえておきたい。国際連合が発表した2006年の教育関連報告では、中国の成人の識字率は1990年の78%から2004年には91%に急上昇している。背景には教育予算の増大があろう。中国統計年鑑によると、教育予算は1995年の1412億元(約2兆2450億円)から2004年には4466億元(約7兆1000億円)に10年で3倍以上に増加している。その成果もあってか、2004年の小学校入学率は99%、中学校入学率も89%に達している。

 学校教育だけでなく、同時に読書意欲が高まっているのが見逃せない。2006年版の「全国人民閲読調査」(中国出版科学研究所)によると、中国人の84%は個人の能力向上には読書が重要だと答えている。また、1年に1冊以上読む人の率=文化閲読率(と中国では呼ぶ)は2005年には58.8%だったが、そうした人は平均して年に6.4冊を読んでいる。インターネットの発達で、オンライン読書を利用する人も27.8%に達する。13億人の国民がいるだけにその数は膨大だ。

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