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あれから10年、懸念は中国

アジア通貨危機、再発の可能性

  • 竹島 慎吾

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2007年6月25日(月)

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 1997年7月のタイバーツの暴落に端を発したアジア通貨危機から間もなく10年が経過する。アジアは90年代前半にかけて、世界銀行が「東アジアの奇跡」と称した高成長を享受してきたが、タイ発の危機で屈折を余儀なくされた。しかし、その後のアジア経済は予想をはるかに上回る急回復を遂げ、かつての輝きを取り戻しつつある。この40年あまりの間にアジア経済は「奇跡」から「危機」を経て「復興」という軌跡をたどってきたと言える。

 アジア経済に対する楽観的な見方が広がる中で、10年前のような危機の再発を予測する声は少ない。通貨危機時の経験を教訓として、各国とも外貨準備を積み上げているうえに、アジア域内で様々なセーフティーネットが構築されていることが、楽観派の拠り所となっている。他方、足元の株価及び不動産価格の高騰は危機前の状況に類似しているとの指摘もある。果たして危機再発の可能性はあるのだろうか。

危機発生の最大の要因は資本流入規制の緩和

 まず、なぜ通貨危機が発生したのか振り返ってみよう。通貨危機が発生した当初、今般の危機は新興国を度々襲った「経常収支危機」であるとの見方が多かったが、現在では「資本収支危機」との見方が国際的なコンセンサスになっている。

 「資本収支危機」とは、短期間に大量に海外から「流入」した資金が、一気に「流出」に転じることで生じる危機のことである。タイを例に取ると、通貨危機の発生によってGDP(国内総生産)の約13%に相当する大規模な資本流出が起こった。短期間でこれほど大規模な資本移動が生じれば、たとえ先進国であってもその影響を回避することは難しかったであろう。

 さらに危機前に流入した資本は、短期かつ外貨(主に米ドル)建てという特徴があった。こうした資金の少なからぬ部分が、国内(自国通貨建て)の長期投資に向かった。しかし、いったん資金の引き揚げが始まると、通貨下落により外貨建て債務が膨れ上がり、深刻な流動性危機を招いた。期間と通貨の2つのミスマッチが危機を一段と深刻化させた。

 ではなぜアジアへの資本流入が拡大したのであろうか。その理由は、(1)アジアの高成長期待、(2)事実上、米ドルにペッグした硬直的な為替制度と内外金利差の拡大、(3)資本流入規制の緩和――の3つが挙げられる。中でも最も影響が大きかったのは、資本流入規制の緩和であろう。

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