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深刻化の様相、サブプライム問題

ローンの質的劣化は当面続く可能性が大

  • 矢野 和彦

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2007年7月27日(金)

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 米国のサブプライム住宅ローン(信用力の低い顧客層向けの住宅ローン)問題に対する懸念が急激に再燃してきた。6月下旬には、サブプライム住宅ローンを担保とする証券(RMBS)を組み入れた債務担保証券(CDO)に投資を行ってきた一部ヘッジファンドの大規模な損失が明らかになった。さらに7月に入ると、格付け機関がそれらRMBSやCDOの格付け見直しや引き下げに踏み切ったことを受けて、市場に動揺が広がった。

 今回は、今後この問題が信用市場全般の収縮(クレジットクランチ)へと発展するリスクをどう読むべきか考えてみたい。

問題は2つ、手元流動性の悪化とローンの質劣化

 問題の所在は大きく2つに分けられる。

 第1は、過度なレバレッジ(少ない資金を元に借り入れを行い、借り入れを使って投資した商品を担保にしてさらに借り入れと投資を繰り返し、投資額を増やしていく手法)をかけて、サブプライム関連の証券化商品に投資していた一部のファンドが、サブプライムローン市場の悪化を受けて直面した、手元流動性の枯渇と損失の表面化という問題である。

 すなわち、これと同様の、あるいはさらに大規模なファンドの破綻が今後相次いで表面化し、そのショックが市場全体の信用収縮を誘発するリスクは大きいのかどうかという点だ。これは、1998年にヘッジファンド、ロングターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)の破綻によって生じた信用不安と類似した性格のものだ。

 第2は、より本質的な、サブプライム住宅ローン自体の質的劣化の問題である。すなわち、住宅市場の調整やサブプライム住宅ローンのデフォルト(債務不履行)がさらに深刻化することで、関連する証券化商品の格下げが相次ぎ、それが投資家のリスク回避姿勢の強まりと他の債券市場などを含めた広範囲の信用収縮へと広がっていくリスクはあるのか、という点だ。

 この点は、LTCM問題よりも、むしろ1990年代初頭の不動産不況を背景に生じた、貯蓄組合(S&L)をはじめとする金融機関の連鎖破綻や信用収縮と同様の性格を持っている。

問題を抱えたヘッジファンドは数多くはない?

 1点目のリスクは、ヘッジファンドなどの投資実態が分からないだけに読みにくいが、市場では、今回損失が明らかになったベアスターンズ傘下のヘッジファンドほどの規模でレバレッジをかけ、サブプライム関連のリスクを抱え込んでいるファンドは少ないとの見方が多い。実際、もし破綻に瀕した大規模なファンドが数多くあるならば、既に現時点で明らかになっているだろう。

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