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シンガポールの金融改革から学ぶもの

  • 竹島 慎吾

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2007年7月30日(月)

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 日本版金融ビッグバンから10年余りが経過した。この間、東京市場をロンドンやニューヨークと並ぶ国際金融センターに引き上げるべく様々な改革が進められてきたが、十分な成果が出ているとは言い難い。近年はシンガポールや香港市場の追い上げもあり、東京市場の地盤沈下を危惧する声すら上がっている。

 そうした中で、7月初旬に山本有二金融担当相がシンガポールを訪問、ゴー・チョクトン上級相やシンガポール取引所(SGX)のシエ・フーホァCEO(最高経営責任者)ら要人と相次いで会談した。今回の訪問の目的は、金融改革で成功を収めているシンガポールの経験を学ぶことであった。シンガポールの金融市場の魅力とは一体何であろうか。

「総合力」が最大の魅力

 シンガポールは国際金融センターとして一定の地位を確立しているが、取引高や時価総額など市場規模から見た優位性はそれほど高くない。例えば、外為取引高はロンドン、ニューヨーク、東京に次ぐ世界第4位の市場を占めているが、株式時価総額を見ると、2007年5月末現在世界第22位と、アジア域内では東京や香港のみならず、上海やムンバイ、深セン市場をも下回っている。また、債券市場を見ると、発行残高は日本を除くアジアの中で第5位にとどまっている。

 「規模」の優位性は乏しいシンガポール市場だが、効率性や利便性といった「総合力」ではニューヨーク、ロンドンに匹敵する高い評価を得ている。

 ロンドンの政府系調査機関であるCity of Londonが、2007年3月に発表した国際金融センター指標(Global Financial Centres Index)によると、シンガポールはロンドン、ニューヨーク、香港に次ぐ世界第4位にランクされた。東京市場は第9位にとどまっており、シンガポールは「規模」では格上の東京よりも評価が高い。「総合金融センター」として、豊富な品揃え、低税率、行政サービスの透明性などが評価されている。

資産運用市場を強化、市場規模は5年で3倍に

 金融商品の品揃えが豊富であっても、コアとなる商品がなければその市場の魅力は弱くなる。シンガポールでは早くから外為市場がコアの役割を担ってきたが、市場が成熟しており成長性が乏しい。次にシンガポール政府が新たなコアとして目をつけたのが、プライベートバンキングやヘッジファンドなどの資産運用市場である。

 海外マネーのアジアへの流入増加や域内の富裕層の拡大などを背景に高い成長性が見込まれるからだ。政府は1997年に発表した金融セクター改革の中で、資産運用市場の育成を柱の1つに掲げ、各種優遇税制に加え、資産運用専門の大学院を設立するなど金融プロ人材の育成にも力を入れてきた。

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