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変わるタイ王国

株価が強い理由を現地で垣間見た

  • 豊島 信彦

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2007年8月8日(水)

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 タイは政変や爆弾テロ、あるいは経済が停滞気味と伝えられるが、株価は下がっていない。今年2月の当欄「なぜか通貨・株価はしっかり~迷走するタイの不思議な安定感」でそう書いた。それどころか、その後、株価も為替もタイ通貨危機(1997年7月)当時の水準まで上昇している。何がタイで起こっているのか。7月中旬、タイ企業20社を訪問してそのワケに迫ってみた。

■タイの為替と株価

消費に陰りが見られない

 マクロ経済統計を見ると、タイ経済は中国やベトナムほど成長しておらず4%代程度だが、どっこい堅調だ。BOT(タイ中央銀行)は7月27日、今年のGDP(国内総生産)予想を3.8~4.8%から4.0~5.0%に上方修正すると発表した。これは主に輸出が拡大しているためで、今年の輸出は9.0~12.0%から12.0~15.0%に上方修正された。通貨バーツが強いのに、である。

 輸出はGDPの63%を占めるが(2005年)、とりわけインド、中国向けの伸びが大きい。経済データで見る限り、個人消費は伸び悩んでいるが、実感からすると「冷えていない」とする方が正しいだろう。

■タイの為替と株価

■■タイのGDPの四半期伸び率の推移

 経済統計以上に力強さが感じられるのは、タイ経済が質的に変わりつつあるのではないか、という感じがするからだ。今回の訪問企業は通信、映画、住宅不動産、工業団地、ホテル、レストラン、食品、病院、TV局、番組製作、自動車部品、ショッピングセンター、オテル、建設と幅広く回った。

 まず、景気に影響されやすい広告・メディア企業。視聴率シェア30%を誇るBEC(チャンネル3)では「TV広告は順調でスポットCMの単価も上昇傾向にある」(財務担当バイスプレジデントのチャチャイ氏)としたうえで、「タイでは大手の広告主は英・オランダ系の家庭用品ユニリーバくらいであり、家電や自動車はまだ、TV広告を本格化させていない。タイはここにきて必需品を求める消費から“ライフスタイルを楽しむ消費”へと大きく変化しつつあり、今後、TV広告市場はそうした大型消費財の登場で大きく伸びる可能性がある」と指摘した。

 音楽番組制作会社RSに行くと、これまで手軽なラジオ番組が人気を呼んでいるが、最近は外国タレントを呼んだ大型イベントショーが評判を呼んでいるという。映画なども大型のシネコンの建設ラッシュで、とても政情不安のある国とは思えない。

初のマンションブームか

 不動産業者でも強気な弁を聞いた。低価格住宅大手のアジアンプロパティのCEO(最高経営責任者)、アヌフォン氏によると、「住宅価格が年収の何倍かというアフォーダビリティは東京圏ではマンションの場合、5.0倍前後。バンコクでは4倍を切ったため、新卒数年目で初めてマンションを取得する層が増えている」という。

 背景には都市化、小世帯化、ライフスタイルの変化が大きく、首都圏で小部屋マンションを求める声が急に盛んとなってきた。おそらくこの国が初めて経験するマンションブームが訪れつつあるようだ。

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