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米公定歩合、9月と10月に追加利下げも

金融政策の変化で、米経済は安定へ

  • マイケル・J・モラン

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2007年8月24日(金)

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 米国経済が数年にわたって享受してきた経済成長が、試練にさらされている。数カ月前から米経済のリスク要因として顕在化していたサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅ローン)が金融不安として飛び火、株価は急落し民間部門に対する貸し出し金利は政府機関に対するものと比較して上昇し、民間への貸し出しの基準も厳しくなっている。

 金融危機に転化したことで、米国経済は成長の減速、もしくは景気後退を導く可能性がある。こうした中で、FRB(米連邦準備理事会)は8月17日に公定歩合を0.5%引き下げ5.75%にした。これは金融当局が、今後、いくつかの局面で適宜、政策の変更を実施していく、というのを象徴した動きと言える。

 8月17日のFOMC(米連邦公開市場委員会)声明では、経済の減速リスクを強調し、景気の見通しに合理性があれば、さらなる追加措置を講じることを示唆したのは重要なポイントだ。17日の声明は、8月7日の声明に取って代わり、今後の重視すべき判断基準を、インフレの迅速な進行から経済成長の減速に移し、通貨政策は緩和へと方向を切り替えた。

意義は、FF金利とのスプレッド縮小にある

 今回の政策の意義は、公定歩合と米国の短期金利の指標であるFF(フェデラルファンド)金利の誘導目標とのスプレッドを、1%(100bp=ベーシスポイント)から0.5%(50bp)に縮小したことだ。米国の金融機関のほとんどは公定歩合ではなく、FF金利で資金を融通している。

 ここ数週間以内で金融市場が落ちつくか反騰しない限り、9月18日のFOMC会合で公定歩合をさらに25bp引き下げ、10月31日の会合でもう一段の利下げを行う可能性がある。

 必要に応じてFRBは行動に出る構えだが、そうならないことが望まれる。金融政策の変化で景気見通しが緩和してきている。引き金になったサブプライム問題も、米国経済はサブプライム市場の中で吸収していけるだろう。

 住宅ローン全体の中で、高金利の住宅ローンを組んでいる人が占める比率はごくわずかで、損失も関係者が予測しているより小さい。さらに、住宅ローン市場はここ数年の技術進歩で、こうした損失の吸収力を向上させている。

焦げ付きは全体の3%

 2005年から2006年にかけて、サブプライムローンの市場規模は急激に拡張したが、未払いの住宅ローンに占める割合はそれほど大きくない。正確な市場規模は不明だが、抵当権設定型融資の約15%と業界関係者では見ている。

 一般に、この種の住宅ローンの20パーセントが滞納もしくは担保の差し押さえ手続きの過程にある。したがって、サブプライムで焦げ付いている住宅ローンの比率は、抵当権設定型住宅ローン市場全体の約3%(15%の20%)であり、目を引くのかもしれないが、経済を脱線させるほどの規模ではない。

 金利の調整で住宅ローンの多くは金利が引き上げられることで、今後、事態はさらに悪化していくだろう。家主の多くは高くなった返済額を支払う余裕がなくなり、担保物件の差し押さえ手続きへの移行、もしくは担保物件の取り上げと導くだろう。

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