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FRBは、なぜ利下げを出し惜むのか

FFレート引き下げ判断、注視材料は米国債とドル売り?

  • 吉本 元

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2007年8月24日(金)

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 サブプライムローン(信用力の低い個人向けの住宅ローン)の問題が金融市場全体に広がってきた。市場がリスクに敏感になり、信用力の低い融資先の資金調達が困難になる、いわゆる「クレジットクランチ懸念」が発生している。

 まず、金融機関同士で資金を融通しあう短期金融市場で、金利が上昇しはじめた。これに対して、FRB(米連邦準備理事会)は、ECB(欧州中央銀行)、日本銀行など各国中央銀行と協調し、8月9日以降に公開市場操作によって資金供給を増やしている。

 さらに、市場での資金調達が難しくなった金融機関に対して、FRBは「最後の貸し手」として、公定歩合で資金を貸し出すことも行っている。公定歩合は、政策金利であるFFレート誘導目標水準の5.25%に1ポイントを上乗せした6.25%だった。だが、8月17日に、その上乗せ部分を0.5ポイントにすることで、公定歩合を5.75%に引き下げ「最後の貸し手」としての対応を強化した。

 そもそも、こうした「小出し」の対応ではなく、一挙に政策金利のFFレート誘導目標水準を引き下げれば、問題は解決に向かうはずだ。市場でも引き下げ期待が高まっている。しかし、今のところFRBの姿勢は慎重である。

 しかし、FRBは1998年にロシア通貨危機を背景にヘッジファンドのLTCM(ロング・ターム・キャピタル・マネージメント)が破綻した金融市場の動揺時には、FFレート誘導目標水準を5.50%から4.75%まで引き下げている。では、どの程度まで事態が進展したら、政策金利引き下げが行われるのだろうか?

1998年は国債もドルも売られた

 現在、低格付債を中心に、社債と国債の利回りの格差が広がっている。格差は1998年程ではないが、米ゼネラル・モーターズ(GM)、米フォード・モーターが格下げされた2005年5月の水準を上回っている。

社債利回りと米国債利回りスプレッドの推移


 一方、現在は、「安全への逃避」を通じて、一番格付けの高い国債に資金が移動して、国債の利回り自体は低下している。このため社債と国債の利回り格差が開いているにもかかわらず、国債の利回り低下によって相殺されており、社債の利回り自体はそれほど上昇していない。短期金融市場での金利上昇とは対照的に、社債の利回りは上昇していないため、景気への影響は限定的であり、政策金利の引き下げまでの対応には至っていないと考えられる。

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