「戦略的・家計運営術」

今年のキャッシュフロー表を作りましょう

それを基に今後10年間を予測します

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2007年8月27日(月)

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 前回はこれからの10年間に、大きなお金が出たり入ったりしそうな出来事を書き出しました。支出については、物価上昇も織り込んだ金額を記入しました。

 今回は1年間のお金の「入り」と「出」がこれからの10年間でどうなっていくか、その積み重ねの結果として10年後の貯蓄がいくらになっているかを予測します。

 予測に当たっては、既に実績の出ている直近の2006年を起点にし、各年のお金の「入り」と「出」をキャッシュフロー表に落とし込みますが、これを前回取り上げました今後10年間の大きなお金が動く出来事の表と合体させます(図版1)。単位はすべて「万円」です(万円未満四捨五入)。

キャッシュフロー表

実績年のお金の流れと年末時点の貯蓄残高がスタートライン

 実績年の縦の欄に入るのは、1年間の「収入」と「支出」「収支(収入−支出)」「貯蓄残高」といった項目です。

 「収入」の内訳は、給与などの経常的収入と一時的収入などです。経常的収入は年収から所得税・住民税・社会保険料を差し引いた手取り収入を記入します。第12回で実際に使えるお金として「手取り収入」の金額を求めました。同様の手順で計算をしてください。

 確定申告をしている人は、「収入」の項目に手取り収入ではなく、税金や社会保険料を差し引く前の総収入を入れ、「支出」の内訳に「所得税」「住民税」「消費税」「国民年金保険料」「国民健康保険料」を設けてもよいでしょう。

 「支出」の内訳は第14回でわが家仕様に再構築した支出項目です。支出項目には大項目と小項目がありましたが、キャッシュフロー表に記入するのは大項目だけでかまいません。小項目ごとに年間支出を出したうえで合計額を出し、その数字をキャッシュフロー表に記入します。

 「収支」とは収入から支出を差し引いた金額です。この金額がプラスになれば、1年間に稼いだお金よりも使ったお金の方が少なく、貯蓄がその分増えたということです。

 反対にマイナスになる年は、1年間に稼いだお金よりも使ったお金の方が多かったということです。手持ちの貯蓄を取り崩すため、前年よりも貯蓄残高が減ります。

 「貯蓄残高」は実績年末時点の数字を記入してください。2006年1年間にお金が入ってきて出ていって、収支がプラスになったりマイナスになったりした結果として、2006年末にいくらの貯蓄があったかということです。

 貯蓄残高を調べる際に図版2のような一覧表を作成してみてはどうでしょう。

金融資産一覧表を作る

 「A銀行」「郵便局」「B証券会社」など、金融機関ごとに整理するのが一般的ですが、「いつ使う予定の貯蓄か」という視点から整理してみてください。運用期間と利用している商品がマッチしているか、お金の預け先に偏りがないかなどを改めて確認してみてはどうでしょうか。

 貯蓄目的で加入している保険だけでなく、保障目的で加入している保険も解約金がある場合はすべて記入してください。つい忘れがちになってしまいますが、保険の解約金もわが家の資産です。

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著者プロフィール

内藤 眞弓(ないとう・まゆみ)

フィナンシャルプランナー。1956年香川県に生まれ、日本女子大学英文科卒。13年間、生命保険会社での営業を経験した後、独立系のフィナンシャルプランナー集団「生活設計塾クルー」(毎月マネーセミナーを開催)のメンバーに。家計運営に次々と新しい考え方を取り入れ、それぞれの生活スタイルに合った家計運営術をコンサルティングしている。著書に『医療保険は入ってはいけない!』、共著に『新版 生命保険はこうして選びなさい』『年金はこうしてもらいなさい』などがある。



このコラムについて

戦略的・家計運営術

 家計簿というと奥さんのもので、かつ、面倒くさいだけでほとんど役に立たないというイメージがいつの間にか世間に浸透してしまった。しかし、そのイメージは節約に節約を重ねていた時代のもの。今や1500兆円を超える個人資産をどう生かすかが日本の将来を決めると言っても大げさではない時代である。生活を楽しみ資産をさらに増やし、老後をバラ色に送るために、戦略的な家計運営が必要になっている。まずはこれまでの常識から脱し、次には企業会計で使われるような先端的会計術を使って家計を運営してみる。奥さんがまずその魅力に取りつかれ、そして夫も奥さん任せにできなくなるはずだ。

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