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米国、成長の減速とインフレに懸念

  • 鈴木 敏之

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2007年10月5日(金)

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 サブプライムローン(米国の信用力の低い個人向け住宅融資)の問題を発端に金融市場が動揺を見せた中、0.5%の利下げというFRB(米連邦準備理事会)の果敢な対応を見たことで、最悪の状態は過去のことになったかもしれないという雰囲気が出てきた。

 短期金融市場の動揺、原油価格の上昇と逆風の中も、株価は7~9月期の四半期で見ると、前期末を上回ったことが、安心感を与えている。緊急対応が成果を上げると同時に、マクロ経済は大丈夫なのかという問題を冷静に考える雰囲気が出てきている。

 こちらは心配が多い。成長の減速とインフレ面の両方に気がかりがある。

雇用、消費、設備投資、輸出の不安

 9月5日に発表された雇用統計で、この8月、非農業部門雇用者数は、前月より4000人の減少であった。8月の一時的な動きを強調する議論も横行したが、6月と7月も下方修正され、雇用関連の周辺指標も弱い動きをしていることから、一時的な統計のノイズと見なすことは難しい。

 雇用調整が始まったとは言えないが、伸び率は鈍っている。コンファレンスボード(調査機関)の企業のマインド調査の指数は、直近の数字が45と低い。消費者信頼感指数も既に下がっている。

 この後、1バレルで80ドル原油がガソリン価格や冬場の暖房費用負担に反映されると、さらに消費者のマインドを冷やす問題になる。既に、一部の小売りの業況悪化の話題が出ているが、今の金融市場の動揺を見て、企業のクリスマス商戦の見方が厳しくなると、雇用の増える時期の雇用が抑制されることになりかねない。

 米国の景気論議では、状況に変化が生じても、調子の良いところを挙げて無為な楽観論を言う傾向がある。今、その傾向が見えるのが、設備投資と輸出に着目しての楽観論である。しかし、それぞれについて不安がある。設備投資については、建設が堅調であるが民間建設は雇用の伸び率に遅行するので、この後、伸び率が鈍化する可能性がある。

 機械受注は、既に減速している。これまで、設備投資を楽観的に見てきた議論は、金融状況の良さが論拠であったが、その議論は、この市場の動揺で、通じなくなっている。

クリスマス商戦次第で次の一手も

 輸出も楽観はしきれない。第1に、純輸出と混同されている問題がある。家計の貯蓄率が高くなっていることが、GDP(国内総生産)統計の純輸出の成長寄与を高めても、それは消費を抑制している。

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