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ミャンマー情勢に息をひそめるASEAN諸国

  • 豊島 信彦

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2007年10月9日(火)

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 ミャンマー情勢が再び悪化している。軍政に反発する民衆への取り締まりが厳しくなり、9月29日にはついに流血事件にまで発展した。ミャンマーはかつて1988年に大規模な民主化運動が起こり、残忍な弾圧が行われたとされる。その後、ミャンマーは97年にラオスとともにASEAN(東南アジア諸国連合)に加盟、東南アジアの安定が図られてきたが、ここにきて20年前に一気にタイムトリップしたようである。

 アジアだけでなく、世界の新興国の株式市場は連日の高値をつける盛況だが、ミャンマーの隣国であるタイだけは、株式市場は伸び悩んでいる。タイだけでなく、ASEANはこのミャンマー情勢を息をひそめて見守っている状況なのだ。そこには、国際社会*とASEAN*内部の問題とが微妙に織りなす地域情勢が見られる。

タイ株の上昇にブレーキ

 地域情勢はその国の株式市場に良く表れている。世界の新興国株は、28カ国の株価で構成されるMSCI(モルガンスタンレー・キャピタル・インターナショナル)新興国株指数で見ると、米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題で揺れた8月中旬から20%強の上昇となり、連日、過去最高値を更新している。

MSCI新興国株とSET株(2006~07年)

 タイの代表的な株価指数、SET指数も戻り歩調にあるのだが、ミャンマー事件が大きく報道されたあと10月に入ってほぼ横ばいと頭打ちである。9月28日にBOT(タイ中央銀行)が発表した各種の経済指標は堅調だったことから、これに反応して10月には大きく上昇すると見られたが、現時点では伸び悩んでいる。

タイ経済は上向き始めた

 タイ経済は通貨高が一服したこともあり輸出が息を吹き返している。また、昨年9月の軍事クーデターで設立された暫定政府が規模は小さいとはいえ公共事業を増やしていること。それに何より今年末の総選挙で民政移管のスケジュールが明確になり、個人や企業の経済活動に力が入り始めたのが大きい。

タイの個人消費指数の推移(2005~07年8月、月次)

 経済指標を見ると、まず8月の鉱工業生産は前年比10.2%増と昨年3月以来の2ケタの伸びを見せ、前月の7.5%増から伸びが加速している。輸出に牽引されて電子機器が31.6%増と前月の20.2%増から伸び率が10ポイント以上も増している。鉱工業生産を四半期ごとで見ると、今年第1四半期が6.0%増、第2四半期が5.6%増と鈍化したが、第3四半期は7~8月の2カ月で8.8%増と浮上している。

タイ経済月次データ(2007年)

 タイ経済を牽引する輸出は7月に6.6%増と前月の18.1%増から大きく鈍化したが、8月は18.4%増の138.2億ドルと再び盛り返した。輸出のうち、工業製品が19.3%増と前月の4.3%増から躍進したほか、農産物が前月の7.1%減から10.3%増と回復。通貨高が修正されたのが直接の原因だが、輸出先経済の落ち込みではなかったと推定されるだけに明るい材料だ。

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