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10月のFOMC、利下げ見送りの可能性は小

  • 吉本 元

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2007年10月12日(金)

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 米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題に端を発する信用不安、金融市場の混乱発生から、2カ月が経過した。10月初めには、ダウ工業株指数が最高値を更新し、一時期のリセッションを織り込んだ悲観的な景況感は後退している。10月5日の雇用統計9月分の結果を受けて、市場の利下げ観測が後退し始めた。

 政策金利のFF(フェデラル・ファンド)レート誘導目標水準は4.75%だが、10月5日時点のFFレートの金利先物を見ると、2008年1月限が4.48%と、9月28日時点の4.36%から0.12ポイント上昇している。

 年内までに0.25%から0.50%までの追加利下げを織り込んでいた9月下旬に比べ、0.50%の利下げの可能性は消失し、0.25%の追加利下げにとどまるという見方に変化している。さらに、利下げは既に打ち止めになったとの見通しも出てきた。

雇用統計の「急転回」

 9月の雇用統計の結果は、非農業部門の雇用者数が前月差で11万人の増となった。9月の11万人の雇用増は、景気が潜在成長率並みのペースで拡大し、失業率が横這いで推移する時の月間15万人程度の増加ペースをやや下回るものの、7月を谷として、徐々にそのペースに近づいている。

米国の雇用者数(非農業部門)の増加ペース

 9月初旬に発表した8月の雇用者数は4年ぶりの減少となっていたが、今回の発表では、7月と8月の過去2カ月で合計11万8000人の増と大幅な上方修正をしている。8月分の発表時の月間15万人増のペースを3カ月連続で大幅に下回るという状況から、大きく姿を変えたことになる。

 雇用統計が「急転回」したのは、前回の8月のデータの雇用減は、夏休み中の教員を雇用者に含んでいなかったことが主因で、今回9月分の発表でそれが修正されたことが大きいとの指摘がある。もっとも、民間部門の雇用も、住宅市場関連の影響を反映している建設業や金融業の減少を補いながら増勢を強めている。

 さらに、時間当たり賃金は8月の前月比0.3%増、前年同月比3.9%増に対して、9月は前月比0.4%増、前年同月比4.1%増に加速している。家計の所得環境が堅調な一方、労働市場からインフレ圧力が生じる兆候を示している。

金融市場は疑念を払拭しておらず

 このように、前回8月分の雇用統計によって強まったリセッション懸念は一挙に後退したが、利下げ打ち止めの見方は行き過ぎだろう。サブプライム問題から生じた信用不安やそれを反映した貸し渋りの解消が、まだ確実なものにはなっていないからだ。

 前回8月分の雇用統計の結果が9月18日の0.50%の利下げの後押し材料となったのは確かなものの、この結果のみをもって景気見通しを下方修正し、利下げを判断した、とは言い難い。前回の雇用統計の結果が、市場における景気の不透明感を一層高めてしまい、結果的に9月以降も信用不安が収まらなかったためである。

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