10月15日、5年に1度開催される中国共産党全国代表大会(北京)の初日、開幕にあたって胡錦濤総書記(国家主席)が行った活動報告は、金融関係者にとって感慨深いものだった。党の機関紙である人民日報(日本語版)では、報告原文が次のように邦訳されている。
「金融体制改革を推進し、様々な金融市場を発展させ、多彩な所有形態や経営形式を形成し、合理的な構造を持ち、機能が整い、高効率で安全な現代的な金融システムを整える」
これを書いた人民日報(オンライン)の日本支社長は東京大学を卒業した知日派で、正確に翻訳したと思われるが、少々、分かりづらい。要は、金融市場の発展方法に踏み込んだ話であり、これまでの市場創成期から次の展開期に移ったとの認識だそうだ。
さて、次の展開とは何であろうか? 分かるのは、巨大な中国マネーが外に向かって動きだした、ということだ。
池の中の鯨が動きだした
10月15日、中国と米国の投資信託会社・上海投資信託JPモルガンが4日間の期限で売り出した「QDIIファンド」は、40億ドル(311億元)の募集に対し、申し込みは1000億元を超えて即日完売した。1000億元というと約1兆5500億円である。実はこの種のファンドはこれでこの2カ月間に4本目であり、いずれも40億ドルの枠が売り出し初日に瞬間蒸発してしまった。
QDIIファンドとは「適格国内機関投資家ファンド」であり、許可を受けた機関投資家が一般個人に売り出して、その資金を海外で運用するオープンエンド型投資信託である。人気の秘密は海外に投資することだ。
驚くのは集まる金額である。その前にこのファンドは1口1万元(約15.5万円)もすることを言っておかねばならない。都市部のサラリーマンの月給が2000〜3000元(3万1000〜4万6500円)のこの国で、だ。もっと言えば、コンビニ弁当がわずか10元(155円)の土地で、である。チャイナマネーをあなどってはならない。
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(株)BRICsプラス11経済研究所 所長







