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米国、「消費は堅調」の危うさ

住宅価格下落、原油高で、庶民の借金力に陰り

2007年10月26日(金)

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 米国住宅市場の低迷は、出口が見えない。少なくとも2008年前半までは低迷が続くと予想されている。さらに原油価格は、過去最高値を更新し続けている。こうした状況を考えれば、経済環境は必ずしも良い状態とは言えないが、米国内の統計を見ると、雇用は底堅く個人消費も順調で、GDP(国内総生産)の成長が続いている。

 悲観と楽観材料が混在するこうした状況は、資本市場のボラティリティー(変動率)を高め、ダウ工業平均株価などは近い将来、歴史的な高水準に達すると見込まれる。とはいえ、米国経済を支えている消費支出の動きや原油価格がいったん変調を来たせば、現在の堅調な利益水準を維持できる企業はほとんどないだろう。

 最大のリスク要因は、言うまでもなく住宅市場だ。ここで注意が必要なのは、サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題だけが市場の弱さの原因ではないということである。たとえ信用市場を正常化しても、住宅問題は解決しない。最大の問題は住宅の供給過剰にあるからだ。

供給過剰が拍車をかける住宅市場の低迷

 供給過剰によって住宅価格が押し下げられ、住宅建設も活性化しない。全米不動産業協会(NAR)によると、売れ残った住宅在庫は10カ月分となっている。こうした状況に、住宅購入を考えている人の多くは、さらなる値下がりが起きると予想して、契約を交わすのを控えている。

 実際、NARによれば、8月の中古住宅販売件数は、前月から4.3%下がって550万件となり、5年ぶりの低水準となった。また住宅着工件数は年率換算で見ると、2006年1月以来40%超も下がっている。

 深刻な状況は、業界の景況感調査からも明らかだ。全米住宅建設業協会の報告によれば、加盟社の景況感指数は23年ぶりの低さとなった。

 原油価格も経済の足を引っ張っている。10月16日には一時1バレル88ドル台とさらに最高値をつけ、87.46ドルで取引を終えた。これは極めて警戒すべき動きで、経済へのインパクトは住宅価格の下落よりも大きいだろう。最近の原油価格高騰は、イラクとトルコの政治的緊張によって引き起こされた部分も一部あった。だが政治の緊張によって、国際市場への石油供給が大幅に減少するなどということはそもそもあり得ない。

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