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脱・米国の新興国が急速な発展へ

中国はアフリカ諸国との連携強める

  • ジェフリー・ワン

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2007年10月26日(金)

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 この夏以降、世界経済に大きな波紋を投げかけている米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題。欧米では融資が大量に焦げつき、世界のマーケットへもインパクトを与えた。その影響は米国やEU(欧州連合)の景気にも大きな影響を及ぼし、一部では米国が7年ぶりの景気後退局面に入るとの観測も出てきた。

 一方で、中国やブラジル、インド、ロシアなどいわゆるBRICsと呼ばれる国々の経済は順調に成長し続けており、世界経済全体に及ぼすサブプライム問題は限定的との見方もある。

 果たしてサブプライム後の世界経済は、拡大を続けるのか、または大きな調整を迎えるのか。

 欧米の事情はもちろん、エマージングマーケット(新興市場)の動向に詳しいUBSグローバル・アセット・マネジメントのマネージング・ディレクター、ジェフリー・ワン氏に、各国別に具体的な話を聞き、サブプライム後の世界経済の行方を占ってもらった。3回目の今回は中国の影響と東南アジアの関係、東欧、中南米の経済発展と投資環境を聞いた。
(聞き手は日経ビジネスオンライン編集長 川嶋 諭)

川嶋:米国のサブプライムローンの影響が、世界経済に深刻な影響を及ぼし始めているように見えます。しかし、ブラジルにとってはむしろプラスの影響があるという前回のワンさんの見方は、大変興味深いものでした。

 半面、マイナスの影響を受ける国も多いのではないかと思いますが、ブラジルなどのように金利低下の恩恵を受ける以外の新興国市場はいかがでしょうか。かなり高いリスクの高い国もあるのではありませんか。

対米依存の強い韓国、メキシコ、台湾には注意が必要

ワン:対米輸出に依存している国には気をつけた方がいいと思います。例えば、韓国やメキシコ、台湾ですね。そういった国には対米輸出が利益の大半を稼いでいるような企業が多くあります。

 そうした企業では、米国の景気減速をもろに受けるでしょうから、急激な減益に見舞われる危険性があります。しかし、かつてに比べると、そうした国々でも対米依存度の高い企業は減ってきています。

 それ以外の国々、例えば、タイやインドネシア、フィリピンなどは全体的にプラスの見方をしています。市場規模としては小さいものの、競争力をつけてきているからです。

 中国の経済は好調な状態が続いていますが、人件費が急速に上がり始めたという問題点を抱えるようになってきています。これに対して、タイやインドネシア、フィリピンは、相対的な人件費が下がり、競争力を増しているのです。

 中国に製造拠点を持つ多国籍企業の間では、こういった国々に製造拠点を移すことが魅力に映るのではないかと思います。中国だけで製造を100%賄うことにはリスクがありますし、米国の一部では、中国に対して批判的な見方が高まってきているからです。

ベトナムの成長は期待できるが株価は既に高水準

 そうした中国からの移転先として、私はベトナムを高く評価しています。経済は全般に好調で、労働者の教育水準、技術レベルが高いのが魅力です。

 そのうえ、中国よりも平均賃金はかなり低く抑えられています。ただし、問題は株価がもう安くはないことでしょう。既に過去2年間、ベトナムの株は買われ続けて高止まりしています。投資家にとっての魅力は薄いかもしれません。

川嶋:なるほど。過熱気味の中国から周辺国へ製造拠点が移管されると見ているわけですね。その結果、中国の過熱は抑え気味になり、経済発展が周辺国に波及していくというプラスの連鎖が起きると。

 それでは投資家の視点からはどう見ていますか。中国からの製造拠点の移転を受けて発展する東南アジアの国々を、投資家にとって魅力的な順番に並べるとしたら。タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナムはどんな順番になりますか。

ワン:最も魅力的なのがタイだと思います。続いてインドネシア、フィリピン、ベトナムという順番になるでしょう。

 タイは過去2年間、政治的な問題から株価は低迷し非常に弱含みの状態が続いています。しかし、今年の後半には選挙が行われるので、政治的混乱は解決するのではないかと思われます。

 政治的に安定すれば、海外からの投資は確実に増えると思います。アジアの製造拠点として高い力を持っていますから。

 インドネシアは、現在、金利が高水準にあるのでブラジルと同様に、サブプライムローン問題による世界的な利下げの恩恵を受ける国です。内需が活発化すれば、投資家にとっても魅力的な市場になると思います。

 フィリピンは経済全体として非常に好調です。これは多国籍の製造業が製造をシフトしてきたことによります。ただし、そのことは既に株式市場には織り込み済みとなっており、株価の割安感はなくなってしまいました。

アフリカ諸国に着々と触手を伸ばす中国

川嶋:そのほかの新興国市場、東欧、アフリカなどはいかがですか。東欧は米国よりもEU(欧州連合)内での取引が多く、株価が高くなってしまった印象があります。

ワン:その通りです。株価が高いので、投資家にとって東欧は魅力的だとは思いません。しかし、東欧経済が全体的に好調なのは事実です。

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