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肥え始めたロシアマネーの向かう先は

  • 豊島 信彦

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2007年12月4日(火)

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 前回の号では、チャイナマネーの行方を追って香港、深セン、広州、マカオ、上海を巡った話を書いたが、今度はロシア。今朝(11月25日)のモスクワは零下6度で1週間前からの雪が市内を白く覆っている。

 昼間でも薄暗い空が気分を滅入らせるが、ロシアマネーの勢いを耳にしている先入観のせいか、街には活気が感じられる。

モスクワ市内の彫刻の森公園と
コーヒーショップ

 今年はスターバックスがロシアで本格展開することが新聞をにぎわしたが、どっこい、ロシアには似たコーヒーショップがあり、値段はその店の方が高い。ケーキ類が1個650~700円する。

 1年前にモスクワに来た際にも経済や産業の発展がすさまじいと感じたが、日本と変わらないケーキの価格を目の当たりにして、その勢いは衰えていないことを認識した。

純利益は80%、60%成長の見込みだが、低いPER

 今回のモスクワ訪問の目的は、ロシア上場企業の取材で、その中にロシアトップの銀行であるスベルバンク(ロシア貯蓄銀行)と2位のVTB(対外貿易銀行)を取材した。

 両行とも成長企業だが、その割には予想PER(株価収益率)が15倍程度で、国際水準からは考えられない低さだ。ロシアでは1990年代初頭に2100行以上あった銀行が、現在では1200まで淘汰され、政府の後押しで上場や再編が活発になっている。PERが低いのは、現時点で銀行業界は過当競争から秩序ある成長に転換している過渡期であることがもたらしているのかもしれない。

 まず、業界トップのスベルバンク。英語ではセイビングバンクと言い換えられる、要は貯金銀行だ。日本の郵貯のようなものだと、同行が説明するように、2万の支店が全国津々浦々に張り巡らされている。創業は1841年にさかのぼるが、企業として成長し始めたのはここ数年のことだ。

スベルバンクの本社

 つまり、ロシア人が普通にお金を借りて事業や消費をするのが一般的になったのは最近になってのことだと言える。また、銀行側が設備投資をして預金や貸し出しに便利な環境を作り出したのも日が浅い。

 スベルバンクは2006年時点で個人預金が53%、個人貸し出しが33%のシェアを持つ。2006年12月期の純利益は前年比で39%増えて34.78億ルーブル(約153億円、1ルーブル4.4円と換算)に拡大したが、ブルームバーグが集計したアナリスト予想の平均値では2007年の純利益は同86%増、2008年も同69%増が見込まれている。

 高成長予想の背景には、会社側がここ数年のうちに単なる国営銀行ではなく、上場を契機に成長路線へと経営転換、設備投資やM&A(企業の合併・買収)に積極的に乗り出しているからだ。同行は月~土曜日に夜7時~8時まで営業し、ATMは24時間稼働、引き出し手数料ゼロでとても使い勝手が良い。今年3月にはSPOと称する上場後初の増資(許可制)を成功させ80億ドルの資金を手に入れた。

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