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正直者が馬鹿を見るサブプライム救済策

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2007年12月17日(月)

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 米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)危機とその結果起こった住宅及び金融部門の混乱━━。この事態に直面したブッシュ政権は、返済に苦しむ住宅保有者の少なくとも一部だけでも救済する計画の詳細を発表せざるを得なくなった。しかし、できる限り公平かつ現実的な施策にしようとしたにもかかわらず、多くの人を失望させるだけに終わった。

 懐具合が当面心配ない優良な借り手は見放され、もともと信用力に乏しく、改善の努力もしなかった借り手に集中的に救いの手が差し伸べられることになってしまった。市場主義経済を信奉するエコノミストからは、この救済策がもたらす長期的な「モラルハザード」が指摘されている。民主党の候補たちは、政府の施策が遅すぎるし全く不十分だと選挙を意識した動きを見せるものの、問題解決にはほど遠い。

Eトレードの株価は半年で80%下落

 大統領選挙が近いということが今回の救済策発動のきっかけではあるが、金融市場の混乱が長引いていることも大きな理由だ。主要株価指数はおおむね回復してきたが、金融関連株は低空飛行が続いている。例えば、米ネット証券大手Eトレード・ファイナンシャルは先日、額面30億ドル以上の住宅ローン担保証券(MBS)をわずか27%の価格で売却し、株価は半年間で80%以上下落した。

 米住宅ローン最大手カントリーワイド・ファイナンシャルの株価は半年間に40ドル超から9ドルまで下がり、大手銀バンク・オブ・アメリカから20億ドル分の普通株への転換権付き優先株出資を受けて、かろうじて破産を免れた。もし普通株に転換すれば総発行株式の16%に上る大量の優先株を手放したにもかかわらず、同社はまだ破産の危機に直面している。

 また大手金融グループの米シティグループも、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ投資庁から75億ドルの出資を仰ぐ代わりに、株式の5%を手放した。このニュースは低迷する株価を吊り上げるどころか、投資家に疑念を持って受け止められ、株価は少し下がった。このシティへの投資はまた、保守系メディアを「米国が外国人に乗っ取られる」といきり立たせた。

 米政府は、大型金融機関が破綻することを何よりも恐れていると言っても差し障りはないだろう。加えて、住宅の差し押さえが増えれば、住宅価格は一層下落し、個人消費が減速、景気全体に大きな脅威をもたらしかねないからだ。今年7~9月期の住宅差し押さえ件数は、1972年の統計開始以来最高に達した。

コメント1件コメント/レビュー

「危機を救うために怠け者を助けるなんて」という趣旨でしょうか?その怠け者に金を貸した者は責任を問われないのでしょうか?厳しく査定をする商品だけを売っていれば、こういう騒ぎにはならなかったのではないでしょうか?(2007/12/17)

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「危機を救うために怠け者を助けるなんて」という趣旨でしょうか?その怠け者に金を貸した者は責任を問われないのでしょうか?厳しく査定をする商品だけを売っていれば、こういう騒ぎにはならなかったのではないでしょうか?(2007/12/17)

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