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不透明な米国、透明なロシア

ロシアのオイルマネーが向かう先は

  • 豊島 信彦

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2007年12月18日(火)

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モスクワ市内の風景

 米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題で揺れる米国経済は、不透明感を増している。大統領選も混沌としている。最近のロシアの動向を見るにつけ、両国の違いに驚く。

 かつて米国との対立軸に据えられていたロシアは、ソ連時代に鉄のカーテンなどと言われ、不透明な国の代表的な存在だったかと思う。先日、ロシアを訪問した時、地元テレビ局では「プーチン皇帝―その裏側」と題した特集番組の予告編を延々と繰り返していたが、そんな批判的な番組が、下院選挙(12月2日)直前に流れるのは旅行者にとっては新鮮だった。

 プーチン大統領は、次期大統領に側近のメドベージェフ氏の支持を表明したが、地元証券アナリストの評価もまた、新鮮なものだった。いわく、「両氏のこの組み合わせは“ドリームチーム”と地元テレビ局で報道されており、(1)プーチン氏の長期経済計画が踏襲される、(2)外部から見て政策決定の仕方や考え方が、より分かりやすい権力構造になる、(3)長期的な安定性が強まる」など、非常に好意的な見方を聞いた。“プーチンによる院政”と批判する向きは、その後も現地からはあまり聞こえてこない。

プーチンの人気の秘密を垣間見る

 プーチン政権は国民の8割という圧倒的な支持を得ている。そんなことは民主主義の国ではあり得ない、などと筆者は考えていたが、間違っていたかもしれない。企業訪問を繰り返すと産業界の間でも人気が高いことが分かった。

 前回号でロシアの銀行に触れたが、銀行業界はこの5年余りの間に産業再編と株式公開が進み、大手の競争力が高まっている。石油業界や鉄鋼業界もここ数年間で同様な進展があり、大手のシェアアップや国際的な事業展開で経営基盤がかなり強化されている。

■世界の粗鋼生産量の推移

(鉄鋼は成長産業:過去5年の生産伸び率は年率7.8%)

 民間石油企業トップのルクオイルは、ロシア以外にカザフスタン、ウズベキスタンといった旧ソ連地区のほか、コロンビア、イラク、エジプトに生産基地を広げ昨年まで15年間増益を続けている。さらに最近では中国、タイ、インドネシアにも進出の計画を明らかにしている。鉄鋼トップのスベルスタル・スチールは米国に進出、鉄鋼生産能力ではシェア4位だが、自動車向けに限るとトップクラスに躍り出た。

 同社は米国トップのUSスチールを買収する、との噂話が絶えない。ロシア企業の国際展開はこのほか、通信、非鉄業界にも広がりつつある。それらは必ずしもロシア国営企業ではない。ルクオイルはもちろん、スベルスタル・スチールなども1993年に民営化された企業であり、政府は民間企業の活力を生かした産業政策を展開している。

■セミナー開催
日経ビジネス オンラインは、2007年12月26日に都内ホテルで「2008年 会計制度は大きく変わる~“大公開時代”の幕開け、日本企業の対応は万全か」と題するセミナーを開催いたします。詳しくははこちらをご覧ください。

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