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「オイルマネーは日本を素通り?」

  • 浅川 夏樹

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2008年1月10日(木)

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 2008年は政府系ファンドの台頭が目立ちました。今年のカギを握るのは、中東のオイルマネーではないでしょうか。

 ママ   「最近の競走馬ってお高いのね。ジャパンカップ優勝馬のアドマイヤムーンが40億円ですってね」

 夏樹   「馬主の申請をしたダーレー・ジャパン・ファーム(DJF)のスポンサーのUAE(アラブ首長国連邦)のムハンマド殿下は、米シティグループの株主のアルワリード王子よりもお金持ちです。でも、DJFは4カ月で馬主資格を返上してしまいましたね」

 お客様  「返上の裏には、内紛などいろいろ報じられているけど、ともかくこれで外国人馬主が直接、馬主として登録する道は表面的には後退したようだ」

 ママ   「そうですね。ニュースでも『日本への本格進出計画は頓挫した』と報じられているようですけど、本当にそうなのかしら」

 夏樹   「この先、どのように展開するかは、分かりませんが、ともかく世界有数のお金持ちが撤退するというのは怖いですよね。ムハンマド殿下がその気になれば、日本の名馬をすべて購入できてしまうくらいの資金を保有しているわけだから、外国人馬主の禁止規定を廃止させて、自身が日本で馬主になる道を画策している可能性もあります」

 お客様  「グローバル化する経済の下で、海外との協調関係をいかに構築していくのかを視野に入れないで成長するのは、ますます困難になっていることをJRA(日本中央競馬会)は、もっと意識すべきだよね。競馬に限らず金融でも、日本は市場の国際化よりも国内の金融機関の保護を優先し、金融関連税制も国内景気の刺激の一環でしか考えないから、国際的な金融市場の育成ができないままだ」

 ママ   「今や原油高で膨張したアラブのオイルマネーは、競馬に限らず、高リターンを狙って世界中に投資のチャンスを探っているのよね。日本の競馬は賞金が世界一高いから魅力的だと思うわ」

 夏樹   「昨年は政府系ファンド(ソブリン・ウェルス・ファンド=SWF)の活躍が凄かったけれど、中東だとUAEのアブダビ投資庁(ADIA)、サウジアラビア投資庁(SAMA)、クウェート投資庁(KIA)があるのよね。日本や米国には、そういうの、ないのかしら」

 お客様  「米国は投資銀行がSWFの役割をしているから必要ないし、外国から入ってくるお金を回している米国政府にはお金がない。日本の場合は、外貨準備の米国債保有高は世界一で、お金はたくさんあるけれど、リスクを取って運用した時の成功報酬は少ないのに失敗の責任は大きいから、政府系ファンドを運営するのは難しいだろうね」

 ママ   「スポーツ選手が筋肉を使って高額の報酬をもらうことは明るいニュースだけど、頭を使って高額の報酬をもらう人がいると『格差だ!』と嫌われることが多いから、政府系ファンドの運用責任者になる人を見つけるのは難しいわね。リスクを取れる方は外資系投資銀行に就職しちゃうわよね」

 お客様  「日本では、お役人が『外貨準備は運用の巧拙を競うものではなく、元本割れの恐れのある運用などできない』と発言したように、外貨準備や年金資金の原資の運用はリスクを取らない方針なのだと思う」

 夏樹   「安定運用は結構ですが、必要資金が足りなくなったら悲惨ですよね。中国は2010年頃から少子高齢化が本格化するので、外貨準備を高リターンが狙えるものに積極的に投資する中国投資有限責任公司を創設したのでしょうね」

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