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ブルガリア:
白いヨーグルト、赤いバラ、そして黒い…

  • スティーブ・モリヤマ

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2008年1月31日(木)

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ブルガリアの国旗

ブルガリアの国旗

 南東欧で、日本人に最も馴染み深い国といえばブルガリアではなかろうか。地中海と黒海の間に突き出たバルカン半島東部に位置し、ルーマニア、セルビア、マケドニア、ギリシャ、トルコと国境を接している。数々の世界遺産を誇り、バラやワインの産地としても知られている。 

 特に日本で有名なのが、言うまでもなく、「ヨーグルトの聖地」としての顔である。ヨーグルトはノーベル医学賞を受賞したメチニコフというロシア人生理学者が、ブルガリア南部のスモーリアン地方でヨーグルトを常食する人たちに長寿傾向があることを発見し、ヨーグルトは不老長寿の食品というイメージを世界的に広めた。そして、それに最も敏感に反応したのが我が国である。

不動産建設ラッシュは一段落も、首都には近代的なビジネス街がない

地図

 ブルガリアでは、2007年1月1日のEU(欧州連合)加盟の数年前から、黒海沿岸の町から首都ソフィアまで建設ラッシュに見舞われ、不動産価格が急激に高騰する経験をした。その甘い蜜を吸うべく群がってきた外国投資家は数多いが、最近では、かつてのような急激な上昇は見込めなくなったという。

 また、これまで年間5割近い成長率を続けてきた住宅ローン市場についても減速が予想されており、特に今後サブプライムローン(米国の信用力の低い個人向け住宅融資)問題の波及で、銀行の貸し渋りが想定されるため、成長は鈍化するものと見られている。

 不動産市場が急速に成長する一方で、首都ソフィアには近代的なオフィスや駐車場などを完備した、いわゆるビジネス街がない。このため、最近、欧米のファンド等の資金に支えられて急ピッチで開発が進められているのが、空港近辺の地域である。この地域では、インフラが整備されており、今後ブルガリアに投資する外国企業の事務所を誘致していくのであろう。

頭脳流出と教育改革の必要性

 ブルガリアは、低賃金を武器に外国直接投資を誘致し、過去4年間に平均で6%超のGDP(国内総生産)成長率を達成してきた。実際、人口1人当たりのGDPはEU平均の3分の1程度で、EU27カ国中では最低水準にある。

ブルガリアの主な経済指標の推移

 そうした低賃金レベルが、教育に与える影響は深刻である。まず教師の確保が難しい。現在、教員の月給は日本円で毎月4万円弱であり、民間平均給与の3分の1以下である。

 しかも、大学進学率はEU加盟国内で最低レベルにあり、優秀な学生は欧米の大学に進学していく。また、国内の大学は恒常的に資金不足で、教員の給与はEU域内でも最も低い水準にあるという。

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