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米経済を混乱させる「パニック政策」

  • ハンカー・オジヤサール

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2008年1月29日(火)

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 FRB(米連邦準備理事会)は、米国の短期金利の指標であるFF(フェデラルファンド)金利の誘導目標の誘導目標を0.75%引き下げ、年3.5%にするという歴史的な決断を、臨時で開催したFOMC(米連邦公開市場委員会)で下した。加えて、ブッシュ政権は大統領選挙の前にGDP(国内総生産)を底上げするため、緊急の景気対策を発動しようとやっきになっている。だが初期のマーケットの反応から判断すると、こうした異例の措置ですら市場の混乱の沈静化にほとんど役に立っていない。

 不運なのは、政府も中央銀行も一連の措置で景気対策の手駒をほとんど使い切ってしまったのに、景気回復への道のりはまだ始まったばかりであるという事実だ。もし市場のごたごたがこれでも速やかに収まらなければ、翌日物の実質金利が事実上ゼロ%に達するという、かつて日本が経験したような極めて高リスクで捨て身の措置を取らざるを得なくなるだろう。 

「大幅」というより「過剰」な利下げ

 0.75%の利下げを「大幅利下げ」と言うのは、とんでもなく控えめな表現だ。今回の利下げは定例のFOMCのわずか8日前に発表されたものであり、臨時に開催されたFOMCによる利下げでは史上最大である。9・11米同時テロ発生直後に実施された0.5%よりも大きいのだ。

 興味深いのは、1月末に開かれる定例FOMCで、さらに追加利下げが行われるという予測が市場の大半を占めていることだ。実際、先物市場では、利下げ確率について50%を大幅に超えると見ている。ローレンス・マイヤー元FRB理事が指摘したように、「ただ単に利下げの期日を1週間程度早めただけでは意味がない」のだ。

 一方、政府の景気刺激策はまさに「死にもの狂い」の様相を呈している。個人消費を刺激するために、「戻し減税」と呼ばれる所得税の還付で、総額1500億ドルほど(約17兆円)を国民にばら撒こうとしている。この金額はGDPの1%近くに当たるが、実施するには実務上でもかなり問題が多い。

 最も難題なのは、法案通過後に還付対象者を定めて小切手を送付するまでに何カ月もかかり、ほとんどの消費者の元に還付金が渡るのはどうやら6月以降になりそうなことだ。さらに1人当たり最大800ドル、1世帯当たり最大1600ドルになると予測される還付金が消費に使われるのか、貯蓄に回るのかどうかは分からない。

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浜田 健一郎 ANA総合研究所 シニアフェロー・前NHK 経営委員長