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性描写よりドギツイ?日本の扱い

  • 浅川 夏樹

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2008年2月14日(木)

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 ベネチア国際映画祭でグランプリと撮影賞を受賞した「ラスト、コーション」は、1942年の日本占領下の上海を舞台に、抗日運動の女スパイのタン・ウェイ、敵対する特務機関のリーダーにトニー・レオンを起用した話題作です。この映画から中国の世界へのアピール度を見てみましょう。

 ヘルプのシホ  「いつも辛口の映画評を載せているニューヨーク・タイムズ紙が褒めていましたが、映画が終わった時客席はシーンとしていましたね」

 お客様  「この映画は中国の映画の歴史が始まって以来の激しい性描写が衝撃だけど、中国がこの映画を使って世界に何をアピールしようとしているかを考えさせられるね」

 夏樹   「抗日運動が背景にありますが、これまでの中国映画が執拗に描写してきた日本軍の傍若無人な残酷シーンが一切なく、もはや中国は日本を相手にしていないという印象をうまく演出したな、という感じです」

 シホ   「日本の軍人が登場するのは、芸者と一緒にお酒を飲んで酔いつぶれてニヤニヤヘラヘラしているシーンだけでしたものね」

 お客様  「それを主人公のトニー・レオンが哀れむように『米国は中国に参戦している。日本の命運はもう尽きているのに、まだ厚化粧をして、もの悲しい唄を歌っている』っていうセリフは重みがあったな」

 夏樹   「あのシーンは、今も昔も米国は中国の味方よね、という親米メッセージに取れなくありません」

 シホ   「私が理解できなかったのは、普通の女子大生だった主人公のタン・ウェイが、スパイに徹するために、処女を暗殺の目的のために好きでもない同級性の男に惜しげもなく与えて、セックスの練習を重ねるシーンでした」

 お客様  「中国では政治が価値の源泉であり、歴史に名を残すことが生きがいなのさ。司馬遷の『史記』もそうだけど、仁を知り、義を重んじ、信を裏切らなかった聖人として称えている価値観だから、日本軍に協力して同胞の中国人を摘発し拷問して殺す男を暗殺するためなら、処女を捨てるくらい当然なのさ」

 夏樹   「映画の中でも『1に党、2に指導者、3に祖国』というセリフがあるように愛国精神ではなく、党とその指導者への忠誠心を求める中国の文明がよく表れていると思います」

 お客様  「今の中国だと『1に共産党、2に胡錦涛、3に祖国』という順番だな。日本人は忠誠心を勤務先の会社に捧げて、政治には全く無関心そのものだ」

 シホ   「優先順位が日本と違うのですね。それにしても、中国の上流階級のご夫人は麻雀が好きですね。旦那さんが帰ってきても麻雀を続けていましたよ。チャイナドレスを着て、大きな指輪をつけて有閑マダムって感じでしたね」

 夏樹   「家ではチャイナドレスを着ているけど、外出する時はチャイナドレスの上にレインコートと帽子という西洋風の姿だったわね。あれって、今の中国経済と似ていないかしら。表向きは欧米を受け入れるけれど、一枚脱げば、中国スタイルを貫くという感じがしたわ」

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